tikyuu

(NATIONAL GEOGRAPHIC July 2013よr)

私たちは太陽や月、惑星などの天体の規則的な運動から、これらが神や悪魔の気まぐれではなく、確固とした法則に支配されているということを見てきました。最初そのような法則の存在は天文学-もしくは同じようなものだと思われていた占星術ーだけに知られていました。

しかし、天文学以外でも徐々に新しい法則が発見され、やがて科学的決定論の考え方が現れました。科学的決定論が初めて提唱されたとき、運動と重力に関するニュートンの法則がどのようにアインシュタインの一般相対性理論によって拡張され、また宇宙の他の側面を支配する法則がどのように発見されてきたかを見てきました。自然界の法則は、宇宙が「どのように」振る舞うかを教えてくれますが、「なぜ?」という質問には答えてくれません。

なぜ、宇宙は存在しているのでしょうか?

なぜ、私は存在しているのでしょうか?

なぜ、自然世界の法則は今あるようになっているのでしょうか?

宇宙をこのように創ることを選んだ、というのがこれらの質問への答えだという人もいるでしょう。誰が、もしくは何が宇宙を創ったのかを問うことには意味があります。しかし、もし答えが神であるなら、「ではか誰が神を創ったのか」という問題にすり替わるだけの話です。けれども、私はこれらの質問に、何らかの神的な存在に訴えることもなく、純粋に科学の範疇で答えることが可能であると主張します。

Yoshiのつぶやき】これがホーキングの答えです。

私たちの世界のように連続的な世界を記述する法則ならどんなものであれ、エネルギーという概念を持つでしょう。エネルギーは保存量、つまり時間的に変化しないものです。真空、つまり空っぽの空間のエネルギーは時間や場所によらない一定の値です。自然の法則に必要とされる性質は、真空に囲まれ孤立物体が正のエネルギーを持つなら、その物体を作るための仕事が必要です。

なぜ、私たちの宇宙の法則は、今のようなものになっているのでしょうか? 宇宙の究極的な法則は首尾一貫していて、私たちが観測できる量についても有限の結果を予言できるものでなければいけません。重力のような法則が必要であることも私たちは見てきました。

M理論はアインシュタインが夢見ていた統一理論です。単なる素粒子の集まりである私たち人間が、私たち人間が、私たちと宇宙を支配する法則の理解にここまで近づいていることは、偉大なる勝利です。もしこの理論が観測により検証されれば、3000年以上にも及ぶ探求の成功と言えるでしょう。

Yoshiのつぶやき】難しかったけれど面白かったネ。いつかもう一度読み返してみようと思う。

(2014-2-1 Yoshi)