ホーキングが”A Brief History of Time” を書いたのは、1988年のことです。当時ホーキングはケンブリッジ大学のルーカス教授職にありましたが、この職の第二代(1669-1701)はアイザック・ニュートンでした。英国の歴史を思い起こさせると同時に、ニュートンが直ぐ近くに居るような気になる。ニュートンの微積分で

遊んだ今、宇宙を旅してみよう。

 ホーキングがこの本を書いた理由は「宇宙はどこから来たのか? 宇宙はどのように始まったか? 宇宙に終わりは有るか?」と言う疑問に答える書物が無いかったからであると言う。 当時この本を真剣に読んだ記憶があるが、もう一度読んでみようと思う。ホーキングはこの本を書くにあたり、数式は一切使わないと考えたが、どうしても1つだけは必要だったそうだ。その式は、 E = mC2 アインシュタインの式だ。

 世は天動説に代わって地動説が受入れられ、宇宙のイメージは無限の空間に、無限の星がほぼ均等に存在しているものだ。人は時がいつ始まったか気に掛りだした。神を信じる人は神は無限の存在でいつも存在していると思っていたが、或る人が「地球が始まる前から神が居たとしたら、その時神は何をしていたのか?」と問われ、答えに窮した。そんなことで、宇宙の始まりが時の始点ということになった。


Yoshiのブログ-ハッブル

(National Geographic 2010-12よりハッブル宇宙望遠鏡の世界)

皆さんはハッブル宇宙望遠鏡をご存じだろう。1990年打ち上げられたものだ衛星軌道に乗って今も観測を続けている。ハッブルの功績を受けて、命名された天体望遠鏡だが、ハッブルは1929年、この望遠鏡を使って西方偏移を発見した。サイレンを鳴らす車が近づくと段々音が大きくなるけれど、自分の前を通り過ぎた途端に音が急に小さくなることに気付いた人は多いと思う。ドップラー効果だ。少し異なるけれど光にも

ドップラー効果に良く似た減少があり、赤方偏移という。観測者からみて遠ざかる星は赤っぽく見えるのだ。

ハッブルがこの現象を観測し大騒ぎとなった。ハッブルの観測によれば、地球から見て全ての方向で、全ての星が地球から遠ざかっていると言う。 

ここからが問題だ。宇宙が膨張しつつあると言うことは、言いかえれば、初期には天体がびっしりと集まっていたということだ。事実、100億年ないし、200億年前には全ての天体がまったく同じ場所に集まり、宇宙の密度が無限大だったように見えるのである。この事実によって宇宙の始まりの議論が始まった。

今日科学者は二つの理論によって宇宙を記述している。その二つとは、一般相対性理論と量子力学である。我ブログフォロアーは既に量子力学の初歩を理解したと思う。もう一つの一般相対性理論についても少しづつ考え、宇宙について一緒に学ぼうではないか。広い宇宙と、極細の原子の世界が上の二つの理論で結びつく。ちょっと見当はずれかもしれないが、「宇宙はどこから来たのか? 宇宙はどのように始まったか? 宇宙に終わりは有るか?」という議論に決着が付くかもしれない。ただ、宇宙はどんな場に存在しているか、別の言い方をすると、宇宙の果てに何があるか気になるが、こんな問題が有るのか無いのか、しばし考える中で調べて行こう。

(2013-9-4 Yoshi)