アイザック・ニュートン(1642-1727)はケプラー(1571-1630)の理論を証明するために微分・積分をまとめたとのことです。ケプラーの法則というのは次のようなものだ。
第一法則:惑星は、太陽をひとつの焦点とする楕円軌道を動く
第二法則:惑星と太陽とを結ぶ線分が単位時間に動く面積は一定である。
第三法則:惑星の公転周期の2乗は、軌道の長半径の3乗に比例する。
ニュートンの運動方程式と言うのがある。次の式だ。
ma = m (d2r/dt2) = F
ちょっと説明しよう。
m :質点の質量
a :質点の加速度
r :質点のベクトル
F :質点にかかる力
t :時間 である。
この式は、別の言い方をすると、
質量mのボールをバットで打つと(力Fを加えると)
地上では(重力gが掛かっている)時間t 後に初めの位置から r 移動する
ことになる。
(d2r/dt2)は r を時間で2回微分した。すなわち、d2r/dt2=d(dr/dt)/dt
を意味する。
横軸が時間(t),縦軸が移動ベクトル(r)で、下向きに重力(-g)が掛かっている。
最初(tO,rO)から、初速v0で放出された。
以上を式で表現すると、
m (d2r/dt2)
= F = -g (1)
初期条件
dr/dt = vO at t
= 0
先に、グラフで広がる数学の世界のところで、線上の時間と速度の話しがでた。距離を時間で割ると速度だった。
-1-
進んだ距離から、速度を求めたら微分という考えが浮かびあがった。
微分が先にあって、変化を元に戻すことを積分すると言う。
m (d2r/dt2)
= F = -g (1) を書きなおして、
(d2r/dt2) = F/m = -g/m 注 参照
積分すると、
dr/dt
= -g/m t+ A t =0 の時 dr/dt = vOゆえ、A = vO
もう一度積分すると。
r = -g/(2m)
t2 + vOt + B
T = 0 の時 r =は(tO,rO)となる。
ちょっと初めの位置が違うけれど下のような放物線になる。
次はケプラーの法則に挑戦しよう。
(2013-7-30 Yoshi)
注)おさらい
y = ax2+bx
+c の時、dy/dxは Δy/Δxを作ってΔxをゼロに近づける。
Δy = a(x +Δx)2 +b(x +Δx) +c – [ax2+bx +c]
= a(x2 +2xΔx +ΔxΔx) + b(x +Δx) +c –
[ax2+bx +c]
=2axΔx +aΔxΔx +bΔx
∴ Δy/Δx =2ax + b +Δx Δxをゼロにすると左の式は、dy/dx = 2ax +b となる。
