仲間のJoeはカーター大統領の時代にSERI(Solar Energy Research Institute太陽エネルギー研究所)でバイオジーゼルの研究をしていたが、カーター大統領が去って食を失い、ベンチャー企業を立ち上げ、ハマグリ養殖を始めた。微細藻をハマグリの餌として、ハマグリの陸上養殖を始めた。

Joenに初めて会ったのは、1990年のことだ。


Yoshiのブログ-ベロビーチ

ベロビーチの海岸近く、UBOI(Habour Brach Occianographic Instutution)の構内にプレファブ小屋を建て、Joeが稚貝の孵化設備を設営していた、周りを散策していたら、足元から2mほどの鰐が飛び出し驚いた。



Yoshiのブログ-レースウエイ

レースウエイも手作りだ。


Yoshiのブログ-アップウエラ

小屋の中のアップウエラーの中で、稚貝が育っているのを見て感激した。


Yoshiのブログ-稚貝

茶色の砂のように見えるのがハマグリで1組の雌雄の親貝が1回に100万固ほど産卵する。

顕微鏡の下で、受精卵が2個から4個と分裂し、目の前で幼生になっていくのは感激だ。

Joeの仕事を見て、日本でもハマグリを育てようと思ったのが、事の発端だった。1995年ベロビーチからの帰路水筒にJoeの珪藻を日本に持ち込んだ。日本でもベンチャー企業を立ち上げた。

貝類は大きく、巻貝と二枚貝に分けられる。アワビなどの巻貝が、舌歯という歯がありコンブなどを齧って食べる。ちなみに、同じ巻貝でもばい貝は肉食で、小魚を食べそれもハラワタからむさぼり食うそうである。

二枚貝を開いて見ると中には大きな鰓(32外鰓葉33内鰓葉)が見られる。この鰓が呼吸と同時に餌をnえとる器官としての働きを持っている。鰓には繊毛がびっしりと生えており、それの起こす水流によって入水管(3)から外の水を中に取り込む。それと同時に水中に漂っている懸濁粒子が殻の中に取り込まれる。これらが取り込まれると鰓に粘液が分泌され、粒子がトラップされる。

 トラップされた粒子は食物溝という構造をつたって口に運ばれるが、ここまでの段階で二枚貝は粒子選択を行う。ある種の二枚貝は鰓で3μm以上のサイズの粒子を機械的に排除してしまう。第二段階の粒子選択は口(40)の前にひだのようについている唇弁(30)で行われる。唇弁の内表面で粗い粒子または食べる量以上の過剰粒子は排除され擬糞として除去され、適当量の細かい粒子だけが消化管内へ取り込まれる。消化されなかったものは糞として肛門(31)より排出される。(中村レポートより)

ハマグリは通常底が砂地の海底に棲み、水管を砂から出して水を吸い、主として微細藻の餌を摂取する。テーマは、特定の栽培可能な餌の微細藻の中から、ハマグリの餌となり、且つそれだけを食べさせて、必要十分な餌であることだ。Joeは、バイオジーゼルの研究開発の過程で餌を見つけ出し、Yoshiが日本に持ち込んだ。この場合にも、成貝の餌と稚貝の餌とはことなり。稚貝にはもっと小さい微細藻を与えている。Joeの微細藻は日本でも立派に育ち、今日現在も日本で生産されている。

ちなみに、ハマグリが10gの微細藻を食べると、ハマグリが1g体重を増やす。ハマグリの殻は炭酸カルシウムだが、ハマグリが貝殻の製造に利用できる炭酸ガスはハマグリが呼吸してその結果排出する炭酸ガスで海水中に溶けている炭酸ガスを直接利用することはできない。

(2012-7-25 Yoshi)