ここから吾輩との関係だ。

クロロフィルは、太陽光として飛んでくる7色の光子の内、赤い光子と青い光子を選んで葉に取り込む。

光合成の始まりだ。



Yoshiのブログ

光合成色素は色々あって、吸収する光が其々違っている。

光合成色素は、大きくクロロフィル、カロテノイド、フィコピリンの3種に分けられる。

クロロfフィルは光合成色素の代表格である。クロロフィルはさらにクロロフィルa(),クロロフィルb(黄緑)、クロロフィルc(青緑)に分けられ、クロロフィルaは反応の中心で、光合成の内、炭酸ガス固定の部分を受け持っている。文字通り1個のクロロフィルaを中心に、200個くらいのクロロフィルb,クロロフィルcが取り囲み、アンテナクロロフィルとして光を集め、周囲から中心のクロロフィルaに運んでいる。

クロロフィルaは陸上稙物、すべての藻類に見られる主要色素で、主に青い光(波長435nm前後)と赤い光(波長680nm前後)の光を吸収する。緑色の光(波長500~600nm)は、あまり吸収しないので、散乱され葉は緑色に見える。

カロテノイドには、酸素を含まないカロテンと酸素を含むキサントフィルとがあり、カロテンの代表格β-カロテンは光合成に際し、アンテナではなく、活性酸素を抑制する働きをしている。酸素を持つキサントフィルは、酸素の数により、ゼアキサンチン、ルテイン、アスタキサンチン、フィコキサンチン他多数ありますが、相互にエネルギーを交換して変り得ることができ、エネルギーの受け渡しをしたり、アンテナ機能を持ったりする。

フィコピリンクロロフィルのポルフォリン環が開いた形で、フィコシアニンとフィコエリトリンがある。

海水深度と光との関係を見ると新たな発見がある。水深30-70mでは、1μm以下の非常に小さい微細藻が棲み、緑色のクロロフィルの他に桃色のフィコエリトリン青色のフィコシアニンを含んでいる。

さらに70-100mでは太陽の光は吸収の影響で青緑色を呈している。この深度の微細藻はこの色の光をよく吸収すると報告されている(海の話し 技報堂出版より)。ところで、我がスピルリナの色素は、

クロロフィル1.7%、カロテノイド0.5%、フィコシアニン19%であり、27億年前、炭酸ガス濃度が5,000ppm

高く、気温も今より10℃近くも高く、大気中の水蒸気分圧が今よりはるかに高く、海中に届く光がはりかに少なかった時代の名残を感じることである。

一方、これまで紹介してきた微細藻の側から光合成色素を整理すると次のようになる。

スピルリナ:上述のごとく、藍藻スピリリナの主要光合成色素はフィコシアニンである。

クロレラ/ドナリエラ/ヘマトコッカス:これらは緑藻であり、主要色素はクロロフィル。補助的にカロテン、ルテインなどある。

海産珪藻:海産珪藻は光合成色素としてクロロフィルを持っているが、これらは、陸上植物とは独立そて発生したもので、藍藻(シアノバクテリア)を取り込んだ真核生物を更に取り込んだ二次共生により発生したものだ。

ヒトと光合成色素

前にお見せした図をもう一度見ていただこう。






Yoshiのブログ-アスタ

緑藻ヘマトコッカスが体内でアスタキサンチンを生産する経路である。ヘマトコッカスの話だ。当然のこと、ヘマトコッカスが自分の必要に合わせ長い時間をかけて達成した成果だ。もとよりヒトとは関係ない。よく見ると中に、リコピンやら、β-カロテンやら、ゼアキサンチンも出てくる。

ここで気が付いたのいだが、元来光合成は、炭酸ガスを還元し、デンプンを作り、酸素を放出する反応だが、葉の中に、酸素ができる訳だから、できた酸素で自分自身が酸化する可能性がある。激しく、酸素、炭酸ガスが出入する過程で、抗酸化作用を持つ必要があり、還元も必要だ。酸素が出たり入ったりする過程で色々な形のキサントフィルでき、最後にアスタキサンチンができる話しは十分納得できる話だ。

ちょっと話しはずれるが、草花や、この葉も同様だ。ヒトについていえば、鮭が産卵のため川を遡上する前に、体にアスタキサンチンを貯め込むように、ヒトも体内にアスタキサンチンを貯め込むと炎症防止に役立つ話しだ。

そんな観点から、光合成色素の機能を列記すれば次の通りだ。:

クロロフィル:クロロフィルの主要任務は光合成中心で炭酸ガスを固定することだ。ヒトとの関係では、デトックス(体内の有毒物質の排泄)がある。

カロテテノイド:ヒトやニワトリの典型的な黄色脂肪はそれら食物由来のカロテンの脂肪蓄積の結果である。カロテンは、自ら吸収した光エネルギーをクロロフィルへ伝送することで光合成に寄与している。またカロテンは光合成中に形成する酸素分子の活性型である一重項酸素のエネルギーを吸収し組織の保護に役立っている。(Wikipedia)

フィコシアニンフィコシアニンは、スピルリナのタンパク質の20%を占め(http:www.nutritio.net)光合成をすると同時に窒素貯蔵物質ともなっている。さらに、抗酸化剤Trelox(ビタミンE誘導剤)の約16倍、ビタミンCの約20倍の溶血抑制作用、免疫作用、抗炎症作用を持つことが判明した。(http://naoru.com

(2012-4-10 Yoshi)