満腹するのは頭脳か、胃か、腸か?
ちょっと考えて欲しい。君が満腹するのは誰が決めると思う? 君の頭脳か、胃か、腹か?
自分のことだが、よく判らない。夜中に、腹が減ったら、グーグー鳴るから腹だろう。アメーバには頭脳は無いけれども、物を食べるし、腹が膨れたら食べなくなるだろうから、やっぱり腹だ。やみくもに食べたらパンクするから、意志決定は腹がする。第一、満腹(言葉のことだが)、腹と書いてあるではないか。
してみると、魂と言うか、心と言うか、霊魂は始め腔腸動物の腹から細胞分化が始まったというのも良く判る。地方分権が大規模に乱立し、やむなく中央に権力を集める中央集権システムができたとすると、意志決定に、中央と末端の力関係も有るはずで、そうそう主題は腸内細菌のことだった。
食餌に関して腸が意志決定するのか?
Yoshiのつぶやき
満腹と満腹感とは違うと思う。感と言うのは満腹した気持ちということではないか? そうだとすれば、気がするとか、思うという気持ちが入る。
感じる= 気
ではないか。正気とか、病気とか、邪気とか東洋医学で言う気がそんな概念なら、それは、頭脳に通ずるのではないか。満腹は腹が認識し、満腹感は頭脳が感ずるというのはどうだろう。さすれば、気は頭脳と臓器とを繋ぐものではないか?
体の周りの物質収支
ヒトを取り巻く物質収支(体に何が入って、何が出、何が蓄積されたかという事)が気になっている。
大きくは、固体、液体、気体である。別の言い方をすれば、食事、飲み物、呼吸である。大きくはと言ったのは、本当はプラスα(上に述べた固体、液体、気体以外のもの)、例えば、先の気など有って大切な役割を果たしているのではないかと思うのである。
始めに、固体、液体、気体から始めよう。;
固体:平均的英国人の食事(Bardocz 1994年)より、固形分の摂取量は1.3kg/日であり、日本人は1.1kg/日である。
液体:日本人は水を1.1kg/日飲む。
代謝:体内でタンパク質や炭水化物が酵素によって分解され水が0.3kg/日できる。
まとめると次の様になる。
体に入るもの(kg/1日):食物(1.1)、代謝(0.3)、飲み物(1.1)、
吸気(11.1),合計(13.6)
体から排泄されるもの(kg/1日):便など(0.1)、汗(1.0)、尿(1.4)
呼気(11.3),合計(13.6)
言いたかったことは、ヒトの生活の中で、食事(固体)のみが重要視されてきた嫌いがあるが、実は、飲み物(液体),呼吸(気体)も重要であることに、留意すべきだと言うことである。東洋医学では、人体は五臓六腑に区分けされる。上から、五臓(肺臓、心臓、脾臓、肝臓、腎臓)と六腑(胃、小腸、大腸、担、膀胱、三焦)があり、六腑の働きは飲食物から必要な栄養素を取り出し、いらないものを排出する。五臓は六腑によって作りだされた物を蓄えておくのだそうである。だとすれば、物質収支との関係で、六腑の滞留時間が重要になると思うが、腸などは、随分長い滞留時間でビタミン、ホルモン等々色々なものを作るものだと感心する。
体に入るものの中で、空気が他の物の10倍もあることをご存じだったろうか?
水だってそうだ。空気や水は意外に沢山体に入ってくる。空気中に一酸化炭素がほんのちょっと有っても、水の中に塩素がちょっとあっても、一年の続けば大変なことになるのはご承知の通りだ。
気の話しだ。
(腸内細菌、藤田紘一郎より)
固体、液体、気体で体内に出入りする以外の出入を気とすればストレスも気だろう。
脳が感じたストレスに、腸もすぐさま反応するそうである。脳と腸は直接繋がっていて、脳の情報は脊髄と自律神経を通じて、腸管粘膜に存在する神経細胞に伝達される。神経細胞の数は腸に一番多く、このため腸は第二の脳とも言われる。(腸内細菌、藤田紘一郎より)
ストレスの概念はカナダ人ハンク・セリエ博士が提唱した学説ですが、ストレスが腸と脳との連携にどう影響するかがこの図に現れています。
ストレスがヒトにどのように影響を与えるか定量化は難しいと思うが気は洋の東西を結びこの問題を考える際のキーとなるのではないかと考えている。
(2012-2-7 Yoshi)