サンフランシスコ湾のブルルームである。(The Berkeley Daily Planet誌2008-8-23より)
春に世界各地でブルームが興る。南へ渡るハジロオオシギ、オオソリハシシギ、チドリなどである。海に微細藻と動物プランクトンが湧いているのは言うまでもない。ピーク時700,000羽を超えたそうである。秋から冬にかけては100,000羽ぐらいと追いうから、7倍近くになる。
二枚貝は、夏卵し、冬に備え、秋から沢山珪藻を食べる。冬には日照時間は短く、光も弱まるので、珪藻は少なくなる。魚類も同じであるから、冬の海は透き通っている。自然のサイクルに合わせ、ずーと昔から同じように過ごしてきたのだが、この所ちょっと様子が変わってきている。
海にどのくらい珪藻がいるかを推測するのは結構難しい。昨今サテライトから葉緑素を計測し、葉緑素を含む生物の量の測定は可能になったが、それ以上は判らない。これまで、珪藻・珪藻といってきたのは現状技術で何とか珪藻の栽培が可能になり、食物連鎖を考える際、珪藻が重要だからだが、その他の微細藻についても調べてみよう。色々調べても新しいデータがなく大弱りではある。
もう一度パーソンズ(海の微生物、大日本図書)のお世話になろう。横軸は微細藻の大きさ(d μ)である。珪藻が主役と言ってきたが、珪藻より小さい鞭毛藻の量が多い。
最初の山は鞭毛藻、次いで珪藻、最後の山は動物プランクトンである。
横軸は直径(ミクロン)、縦軸は賦存量である。小さいけれども数が多く、現在までその実態が良く判ってはいないが色々関係するところは多いようである。赤潮の原因、霞ヶ浦のアオコの原因などなど。
(2011-11-18 Yoshi)