吾輩は藻(Alga)である。植物であるが水中に生息する。植物には、藻・草・木
など有る。藻の中で、数ミクロンから数十ミクロンと小さいものを微細藻(Microalga)
という。写真を見て頂こう(AGORA June 2011より)。
西オーストラリアのシャーク湾である。岩のように見えるものがストロマトライトである。
拡大すると下図のようになる。
干潮時は、このように陸上で見られるが、満潮時には海中に沈む。吾輩の関心
はストロマトライト(別名藍藻マット)にある。ストロマトライトは藍藻とその死骸、
砂泥などが層状の構造を持つ岩石である。岩の上の藍藻は生きており、昼間
は光合成を行う。現存するストロマトライトは約27億年前に発生したとされる
が地球上に初めて酸素が現れた時期と一致する。つまり、藍藻は27億年前
に出現し、今も元気に酸素を生産している。西風に乗って、酸素の泡が大量
に押し寄せる映像をご覧になった方も多いと思う。
ここで言う藍藻こそ地球最初の植物で、ストロマトライトは多数の微細藻の集
合体である。藍藻が27憶年も生存していることは驚くべきことだが、この長寿
が、微細藻の生産性の高さの証明だと考えている。
吾輩の凄さに感動して頂けたと思うが、さらに色々の角度から更なる感動を
お届けしたい。(2011-9-28 Yoshi)