明かされる過去「物語-a」
「…くそッ…一体、此処は何処なんだ…!」
深い森を、当ても無くさまようアルフォンス。既に、森を歩いて約6時間が経過していた。
手に持つ方位磁石は磁場によって狂い、正しい方向を定めない。
人の手が入らない、完全な未開の土地。
あまり地理に詳しくない彼が、一人で大陸を訪れたのがそもそもの間違いであった。
「はぁ、はぁ…困ったな、このままじゃ日も暮れてしまう…暗くなったら、森を抜けるなんて尚更…。」
歩き詰めだった彼の足は非常に重く、またおぼつかない。
何度か転ぶ事もあった。
それ程に彼は疲労していたのだ。
「…くあっ!?」
不安定な足場に足を取られ、またも転び地に伏せるアルフォンス。
打ち所が悪かったのか、体力の限界か。彼の意識は急激に薄れていった。
「ぐ、くっ…だ、駄目だ…もう…。」
言葉は紡がれる事無く、彼は意識を失った。
それと同時に、森の奥から何かが顔を覗かせ、アルフォンスに近づいていった。
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