医療法人「徳洲会」グループの選挙違反事件で、親族が逮捕された徳田毅(たけし)衆院議員(42)=鹿児島2区=の資金管理団体が、閣僚七人を含む国会議員九十人の資金管理団体などに資金を支出していたことが、二〇一二年分の政治資金収支報告書で分かった。政治資金目的のパーティー券購入が大半で、徳田議員がグループ企業や取引先から幅広く集めた資金を使い、政界への影響力を高めようとしていた実態が浮き彫りになった。
総務省が二十九日公表した徳田議員の資金管理団体「徳田毅政経研究会」の収支報告書によると、少なくとも国会議員九十人、元国会議員四人の資金管理団体などに「会費」名目で総額約四百三十万円を支出した。うち九十一人は自民党所属。
最も多額だったのは、自民党の松本洋平衆院議員で六十万円。いずれも自民党の丹羽秀樹、薗浦(そのうら)健太郎両衆院議員に各五十万円、石破茂幹事長には十二万円が渡っていた。
現職閣僚では、田村憲久厚生労働相と林芳正農林水産相、新藤義孝総務相、甘利明経済再生担当相、根本匠復興相、稲田朋美行政改革担当相、森雅子内閣府特命担当相の計七人に二万円ずつ支払われていた。昨年十二月の都知事選前に、徳洲会側から五千万円を受け取った猪瀬直樹知事の記載はなかった。
ある衆院議員秘書は「これだけの人数の議員からパーティー券を買うのは珍しい。政治家とつながりを持ちたい人か、自民党の派閥のボスぐらい」と驚く。
一方で収入は、一億三千八百二十八万円。このうち一億三千三百九十一万円は、昨年十二月の衆院選当選直後に開いた一回のパーティーで集めていた。
パーティー券購入者が判明した三千五百六十六万円のうち、60%は親族やグループ企業から。
報告書に公表義務がある二十万円超のパーティー券購入企業三十四社のうち、徳田議員の親族らが代表を務めるグループ企業は十三社。残り二十一社の大半が、医薬品販売など医療関連企業や葬儀社で占める。
関係者によると、徳洲会はパーティー券の販売ノルマを全国の系列病院に課していた。ある葬儀社の経営者は「地元の系列病院からパーティー券購入を頼まれた。徳田議員とは会ったこともないが、病院との付き合いで買った」と明かした。