使う事になった薬たち
肝臓転移が判明して使用する薬が変わりました。
『フェソロデックス』
ホルモン受容体陽性の乳がんの栄養となるエストロゲンを取り込む入り口(ER)を分解する働きがあるのだそうです。
ひと月に1回お尻の両側の筋肉内に1本ずつ注射💉
看護師さんの話だと「薬液に粘度がある」そうで、少し温めて粘度を緩めてから1本辺り2分程かけてゆっくり投与されます。
『ベージニオ 150mg』
がん細胞が異常なスピードで増殖し続けるのに対して、ベージニオを飲み続ける事で増殖スピードにブレーキをかけ続ける事ができます。
1日2回決まった時間に1錠ずつ
この2種類の薬を使っていきます。
この薬たちが私にどんな変化を与えてくれるのか?
楽しみでもあり、怖くもあり。
6月上旬の話
5月中旬に怪しい物が見つかって
ま、元々お世話になっている総合病院に予約を取って行ったのです。
(10日位かかったかな?)
いつもは外科なのだけど循環器内科で
血液検査ともう一度エコーを撮って、
結果の方は
👨⚕️「外科の先生とも話をしたのですが、乳腺外科で担当医から今後の話を……と言う事になりました」
「と、言うことは『転移』って事ですね………」
👨⚕️「………ん…………」
「言ってください。そうか、そうじゃないかってだけの話です」
👨⚕️「……… はい、転移かと思われます。
血液の値は悪い数値は見当たらなかったのですが……
僕からはお大事にとしか言えません……」
「ありがとうございました。お世話になりました」
後日……… 外科へ
「先生! 戻って来ちゃった」
👩⚕️「戻って来ちゃったねぇ……」
「で? 私はどうなってるの?」
👩⚕️「はい、色々検査をして頂きました。
採血の結果もマーカーの値が上がっていますし、造影CTの結果からも肝臓への転移が認められます。」
「……………」
👩⚕️「……………」
「肝臓転移ですか………
せんせ……… 泣いてもいい?」
👩⚕️「いいよ。」
不思議なもので、勝手にポロポロと涙が溢れます。
ひとしきり泣いて………
「何で? ちゃんと薬飲んでたよ?
私、何か体に悪い事してのたかなぁ?」
👩⚕️「違うよ。 がん細胞が居心地のいい所を見つけちゃったんだ。」
「私、死んじゃう?」
👩⚕️「みぃさん。 人間は誰でもですよ。
ただ、10年後の保証はできません。」
「今までのお薬が効かない事が判ったから、今後はお薬を変えて行くよ。
まず『フェソロデックス』
これは月に1回、お尻に2か所注射します。
次に『ベージニオ』
これは毎日2回、飲んでね。
後で薬剤師さんのお話を聞いて行ってね」
『転移』の二文字に打ちのめされたまま、
薬剤師さんのお話を聞きに行きました。
5月中旬の話
高血圧の薬を5年程飲み続けている私。
この日もお薬が無くなりそうだったので、内科のお医者様に診てもらいに行きました。
いつものように血圧を測って(ちょっと高め)、いつものように体重測定して(やっぱり多め)………
おじいちゃん先生の診察を受けます。
昨年亡くなった父も👴先生に看取っていただきました。
👴「お母さんはいかがですか?」
先生は患者の私よりもまず母を心配してくれます。
「毎日、仕事に行けているようですよ。」と告げると
👴「そうですか。仕事に出られているのなら一安心ですね。良かったです。
では、みぃさんの診察をしましょうか。」
毎回こんな調子。
今回もそんな会話から始まり、
👴「では、触診しましょう。横になってください。」
いつものように足に浮腫みが無いか。
内蔵に異常が無いかを触診で確認して下さいます。
今回お腹をクックッと押さえていると……
👴「ん? ん???」
👴「みぃさん。今日時間は大丈夫ですか?
エコー撮らせてもらえませんか?
僕の思い過ごしたら良いのですが……
ちょっと指先に当たるんですよ。
脂肪肝なのは間違いないのですが……」
そのままエコーを撮ります。
結果としては
👴「肝臓に丸く幾つか影があります。エコーだけでは判断を付けづらいので、紹介状を書きます。一度造影CTを撮ってもらって下さい。」
私にとって、大騒ぎの1ヶ月が始まりました。