濡れると見える?然り気無く残る十ヶ町 | ちょっとディープな観光案内~小江戸川越のらり蔵り~

濡れると見える?然り気無く残る十ヶ町

『濡れると見える?然り気無く残る十ヶ町』


おはようございます。少しだけ肌寒さを感じる週明けの月曜日となりました、2024年5月27日の小江戸川越です。


そういえば、昔の玩具だったかに「水で濡れると文字が消える(あるいは出てくる)」という、スパイグッズってありませんでしたっけ?(笑)

今日はそんなお話なのです。 



さて、かつて川越には十ヶ町がありました。


☆上五ヶ町本町(元町)

高沢町(元町)

江戸町(大手町)

南町(幸町)

北町(喜多町)


☆下五ヶ町鍛冶町(幸町)

多賀町(幸町)

志義町(仲町)

志多町(現存)

上・下松江町(松江町として現存)


川越祭りでも、山車の提灯に旧町名を記したものを掲げている町内もありますね。


今でも市街地の要所には、旧町名を表示した石碑が建てられ、訪れる観光客にかつての町名を伝えています。

このかつての町名…もちろん歴史的に残す意味で建立された石碑などもそうですが、実はもっと身近な場所に、そんな旧町名が残ってる場所があるのです。


例えば寺院や神社に奉納された手水鉢や灯籠。

これらに彫られた文字をよーく見てみると……

例えば、久保町にある成田山(本行院)には、先ほどこの十ヶ町の名残がいくつか存在します。


時は明治9年、新橋~横浜の鉄道開業の4年後。

まだまだ川越町だった時代に奉納された参拝前に手を浄めるアレです。

ここ近年は花手水の演出もあったように記憶していますが、見処はその手水鉢の側面!


ここには寄進をした先人のお名前が、当時の町名で刻まれているのです。

更によーく見ると、現在でも盛業のお店の方のお名前(名字)なども見受けられ、川越商人の歴史を感じさせてくれますね。




彫った文字が乾いていると見づらいかも知れませんが、そこは手水鉢!

溢れたお水が流れると文字の判別が容易になるというものです。


市内には、その他の石造りのものにも川越以外の村だった土地などの名前が残されてる灯籠等もありますので、神社仏閣を巡る時に探してみるのも面白いものです。


それでは本日も小江戸川越で、お楽しみ下さい\(^o^)/


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