その1の続き。
血液検査、複数方向からのX線、エコーでその日の検査を終え、
とりあえず腫瘍のようなものがあります。
それが何なのかはわかりません。
結構大きいです。(←そりゃー気道が曲がるくらいだから)
たぶん切開して取ることになるけど、その後の治療の方針もあるし
どんなものか、どこにあるか、(悪性なのか等)検査しましょう。
ということになった。
家に帰ってメールで家族に向かって遺書書いた。
いまでも宛先のないまま未送信フォルダに入れてある。
まずは予約して造影剤MRI。
腫瘍がどの位置にあるか詳細を見るための検査だ。
金属類を外し、ロッカー室で着替えてMRI室へ。
心電図の誘導体を付ける。わー楽しみ。
一度磁場かけてもらいたかったんだよね。
「これ(誘導体)、磁場に影響ないんですかぁ?」とか、
その場でいろんなこと聞いてみるうるさい患者なアタイ。
カンカンカンカンという道路工事中のような音がにぎやかで
おおっ!今アタイの水素原子の向きをそろえたかっ!
緩和して戻ってんのかっ!
なんて最初は楽しんでいたものの。
造影剤を注入すると体がカッカと火照るような、立ちくらみに似た感覚で
余裕がなくなる。早く終われ~!と。
撮影しやすいように、モノが写るように導入する造影剤が良いものであるわけはなく。
もちろん帰宅後の授乳禁止。最低24時間。
大泣きする1歳児をなだめ、半分寝たような、寝ないようなで翌日まで過ごす。
強磁場にかかったせいか、肩こりがよくなった・・・という期待は裏切られた(笑)
翌日にPET-CT。
放射性ラベルした糖を血液中に注射し、CT撮影する。
ラベルされた糖がどこに集まるかを見ていく。
一般的な癌細胞は通常細胞よりも発達するからか糖分を好み、
糖分が偏って集まる場合は悪性腫瘍の可能性が高いらしい。
放射性物質を含んだ体になるわけで、半減期は2時間。
事前説明で、24時間は子供の近くに寄ってもいけないと言われる。
ざっくり頭で考えて、最低16時間くらいは離れていようと思う。
造影剤に比べても、頭で考えてこっちのほうが気持ち悪い。
出かける前に、夕食は適当に調達して離れのパパの寝室で食べるから、
母屋には帰らないことを伝えておく。
CT自体はわりと簡単に終わった。
寝不足と点滴のせいで気分が悪い。
今、アタイ放射性物質だなぁと考え、なるべく人のいないところを選んで帰る。
コンビニ弁当を抱えてパパの寝室に潜む。
ドアが開かないように内側に支えをする。
ちなみに、パパの寝室の隣が普段子供とワタシの寝室。
ママが帰ってこないからなかなか寝ないでグズグズな1歳児と4歳児の気配がする。
いきなり断乳&ママと寝られないのでほとんどパニック状態の1歳児。
いつもと様子が違い混乱している4歳児。
往生してるパパ、ごめんよぉ(*-*)
結果は一週間空けてと言われ、複雑な思いを抱えてその日を待つことになった。
MRIでは場所は鎖骨の後ろあたり、縦隔というところにあるということがわかった。
大きさは5センチ。大きい。
境界はわりとはっきりしていて、外部に影響はないと思われる、
前縦隔腫瘍と疑い病名がつく。
場所から言って副甲状腺から出た腫瘍か、リンパ腫、胸腺腫の可能性がある、と。
PETの結果としては、悪性腫瘍と断定できるほどの糖集積は見られない、とのことだった。
勉強不足かつ楽観的なことに、癌じゃないのかぁ。と安堵した。
しかしこんなに大きくなってくると腫瘍の成長のスピードによっては
気道を塞ぐので窒息する可能性が出てくる。
切開して切除の方針で行きましょう、ということに。
もう内視鏡で取れるレベルじゃないんだね。
それ以上詳しいことはやはり組織を取ってみないとわからない、
穿刺して組織採取してみましょう。ということになった。
また予約して四日後に病院へ。
病院の呼吸器外科のHPでは
組織採取は気胸の恐れがあり、入院して全身麻酔での採取とあったが
場所的にもっと首のほうに近いので耳鼻科的には局麻でイケるとのことであった。
エコー室でなんとなくお手軽な感じに検査。
エコー見ながら18Gくらいのぶっとい注射針で組織を取った・・・みたいだった。
息してるし緊張してるのに怖いトコロに針指されて「動かないで」って(*0*)
短時間だったが一番緊張する瞬間だったな。
検査の結果はまた一週間後。
しかし大したことは分からなかったみたい。
もう一回もっと太い針で取るか、それとも入院して切除するか、どうする?と聞かれる。
どっちにしても取らなくちゃいけないんだったら、手術します、と言った。
続く。