こんにちは、ニュータイプっていうとガンダムのアムロを思い出しますが、今日はアレクサンダーさんが思い描いたニュータイプについて書いていきたいと思います。
アレクサンダーさんの一番の発見といえば、脊椎動物の動きの原理である“頭と胴体の関係性が全体の動きの質を決める”を人間に於いて発見し、それが上手くいくための方法を見いだしたということですね。
これが、いわゆるテクニックそのものであって、肩こり・腰痛に効くとか、スポーツやダンスの動きが変わるとかいうところで使われているものです。
しかし、アレクサンダーさんは、この発見を自身で使い、人に教えているうちに人間についていろんなことが見えてきました。
その結果、彼はアレクサンダー・テクニークを学ぶということは、人間の新しい在り方について学ぶことであるということに気がついたのでした。
自分が発見したものが、当初の考えを越えて人類にとって大きな意味のあることだと気がついたのです。
人間の新しい在り方と聞くと、自己啓発や新興宗教の類いかと思われる方もいるかもしれませんが、アレクサンダーさんが観察から発見したことはとても簡単なことでした。
それは“人間は自分がやっていることをほとんど分かっていないまま生きている。自分がその問題を引き起こしているにも関わらず、問題が起きたことを他人や周りのせいにしている。”ということでした。
例えば“肩こり”。これはほとんどが日常における自分がやっている動作・姿勢の結果であるにも関わらず、「仕事で忙しいから」とか「パソコンのせいだよ」と言い、整体などに通い続けています。
自分がやっていることが原因であるということが分かって、それを変える力を自分が持っていることが理解できれば(誰でも持っています)解決できる問題です。
このような例は枚挙にいとまがありません。
しかーし、人はなかなか変わりたいとは思わないんですね。
それは、
・新しいやり方があるということさえ知らない。
・考えないでいつものやり方で習慣的に生きる方がラクだから。
・自分に問題があることを認めたくないという気持ちが強い。
・自分で問題を起こすことで自分を守っているので変えたくない。
というようなことが原因です。
そして、人はたいてい今までに学習した方法で問題を解決しようとします。
自力で枠から飛び出して、新しい見方、考え方を獲得するというのはなかなか難しいんですね。
だからこそ、教師と一緒にレッスンを通して探求するということが早道になります。
“自分の選択に自分で責任を持つ。”という生き方はある意味厳しく聞こえるかもしれませんが、
本当の意味で“自由に生きる”ということを求めるのであれば、避けられない道です。
アレクサンダーさんが思い描いた新しい人間像とは、”習慣の奴隷から抜け出して、意識的に自分の生き方を選択し、自由に人生を創造して行ける”という人間像だったです。
いったいどこがゴールなのか、新しい人類ってどんなものなのか? 探求を始めて10年にも満たない僕にはまだまだ見えてきませんが、自分について分かる部分が増えてくるにつれて、カラダが楽になり、生き方の質も変わって来たことは確かに実感しています。
アレクサンダー・テクニークを学んだらモビルスーツの操縦も上手くなったりして(笑)