魚を与えるor 魚のつり方を教える? | アレクサンダー・テクニークってなんだろう?

アレクサンダー・テクニークってなんだろう?

ATとその周辺について、思ったことを時々書いています。

こんにちは、お久しぶりです。今日は長いです。覚悟してお読みください(笑)

吉祥寺スタジオオープンしてもうすぐ1ヶ月です。今のところまだ生徒さんはあまり集まっていませんが、たくさんの興味深い体験を毎日続けております。これについてはまた後日。

さて、今日は自分の方向性がはっきりしてきたということについてお話させてください。

実は今まで、アレクサンダー・テクニークを人に勧めることに少し躊躇がありました。

「世の中いろいろなワークがあるしね、、、その人の選択だから好きなの選べばいいじゃん。」

「自分のレッスンってATじゃない引き出しも使ってるしね。自分が教えているのはKOJI流アレクサンダーだしな。。。」

とか言い訳をたくさんしていました。

生徒をたくさん集めている教師をみていると、アレクサンダー・テクニークを勧めることに確信を持っているように見えます。

ずーっとあった頭痛がなくなったとか、それぞれ劇的な体験を持っていてアレクサンダーを教えることにも自信を持っているように見えます。

自分の場合、本当に少しずつ変化してきたため劇的な体験っていうのはしていません。だから、すごくいいかって言われると、「人によるんじゃない。自分にはよかったけど。」と思っていました。
でも4年も5年もやってるとすごく変わったというのは分かっています。

じゃあなんで4年も5年もトレーニングして、今でも教えているの?と自問自答してみました。

それを踏まえて先日のレッスンで少し教え方を変えてみようと思い、KOJI流ではなくいわゆるアレクサンダーを教えてみました。

実は今まではひらめきを多用して教えていました。レッスン中はアレクサンダー的にはこうしてこうしてという思考を持ちながらも、ひらめきが湧いてくるまで待つ。そしてそれがきたら一気にレッスンを進めていくというやり方です。結果としてそれもアレクサンダーのコンテクストに沿ったレッスンにはなってはいるのですが、、、

ひらめきに頼らずにアレクサンダーを教えてみると、生徒は自分で学び始めたんですね。

僕からみるともっと行けるのにと思うんですが、学びのペースを完全に生徒に譲りました。

なんかいつもと違って、自分が一歩引いたようで物足りない感じがしました。

でも、生徒は自分のペースで学んでいます。「あ、これでいいんだ。」

確かにひらめきを使って教えると劇的な体験になることもあったし、その場では問題の解決に至るように見えたこともたくさんありました。

でも今思うと、生徒が自分で理解できる範疇を越えてしまっていたかもしれないし、実際に自分で対処できる能力はまだ身に付いていなかったかもしれません。

これってサッカーを教える中ではすごく大事にしてきたことだし、アレクサンダーを教えるときも当然出来てるものだと思っていました。でも、実際は教え過ぎていたんだということに気がつきました。

解決?に見えるところまで導いてあげると生徒も喜ぶし、喜ばれるとこっちも嬉しいし。でも本当の力を身につけさせることにはつながっていなかったんだなと思いました。

協力隊でボランティアに行ってた時も「魚を与えるのではなく、魚のつり方を教えるんだよ。」
その方が長い目でみてその人のためになるって言われてたよなと思い出しました。

そして、最初の自問に対する答えが見つかりました。

自分がアレクサンダーを続けてきたのは、自分でいろんなことを発見して、変化するのを体験するのが楽しかったからなんだということが分かりました。

トレーニング中はかなりさぼりました。自分は1から10まで教わるのが好きじゃないんですね。
まずはヒントをもらう。それを自分で試してみる。疑問がわいたらクラスに出る。こうやって学びました。

早く上達する秘訣が最初はいい先生のもとできちんと基礎を学ぶことだとは分かっているんですが僕は「たとえ時間がかかろうとも自分で探求して自分で発見して自分で体験するのが楽しいんだ。」と思っていました。

そう、生徒にも「自分で探求して発見し変化する喜びを体験してもらいたい。」それが分かったことで、自分のやりたかったこととアレクサンダーを教えることになんのズレもないんだということが分かりアレクサンダー・テクニークを教えることに対する自信のなさはなくなりました。

サッカー、教えること、アレクサンダー・テクニーク。この3つが自分が探求して行きたいことなんだなということがはっきりと分かった今日この頃でした。

それぞれのテーマでブログを書いています。

・サッカーと心身の使い方

・教える人のためのアレクサンダー・テクニーク
こちらは始めたばかりなのでこれから記事をアップして行きたいと思います。