ガンの治療はいろいろありますが、メインとなるのは標準治療です。
①手術
②抗がん剤治療
③放射線治療
この３つが標準治療です。
標準治療は、標準的なものでこの上にさらに高度な治療があるという意味ではなく、一番治る確率が高い世界的にスタンダードな治療という意味です。
ただし、あくまで確率的に高いというだけで、この標準治療を受けても、後遺症や副作用で苦しんだり、命を落とすこともあり得ます。
そのためガン患者さんはどんな治療を受けるかを決めるのに悩みに悩むことになります。
私自身は、自分がガンになってどう考えたかと言うと、とにかく手術を受けてガンの本体（原発巣）を出来るだけ早く取り除いて欲しいと思いました。やはり治る確率の高い治療を受けたいと考えました。
ガンの本体はスズメバチの巣のようなものです、殺虫剤（抗癌剤）だけをいくらかけても巣の中心までは届きにくいでしょう。やはり巣ごと除去（手術）してもらって、残ったスズメバチは殺虫剤（抗癌剤）でやっつけるのが手っ取り早く確実です。
だから、手術で切除するのに困難な場所でないなら、手術→抗癌剤が良いと考えました。
ただし、手術で切除するのが困難な場合は、抗癌剤＋放射線治療が良いと考えました。
私は下行結腸ガンで手術で切除しやすい部位であったため、出来るだけ早く手術を受け、その後遠隔転移を防ぐための抗癌剤治療を行いました。
この３つの治療をどのような組み合わせ、順序で行うかは、ガンの部位、進行状態、患者さんの体力などたくさんの条件を考えて決めていくので、どれが正解というのはありません。
私自身は、手術＋抗癌剤治療を行い、痛みや副作用で苦しみはしたものの、ガンをすべて除去してもらい、術後１年まで今のところ再発転移を防いでくれた標準治療に本当に感謝しています。
その他にも温熱療法、免疫療法、ワクチン療法など治療法はありますが、確率的にはまだ高くなく、この標準治療に追加で行う補助的な治療法という位置づけでしかありません。
いつの日か副作用がほとんど無く、治る確率の高い夢のようなガンの治療法ができたらいいのになと思います。