今日はお台場へ。別に仕事があったわけでもなく。用事があったわけでもなく。なんとなく行きたくなったから行った。まぁ原点っていうか。ふるさとっていうか。安心感っていうか。

 フラーッとフジテレビを訪れ、プラーッとAQUA CITYをうろつき、ボケーッと海を眺めた。


 それでまぁせっかくだから、プラプラついでに映画を観ることにした。最初は「UDON」を観ようと思ってたんだけど、映画館のロビーのとこに書いてあった「讃岐からNYへ飛び出した松井香助。しかし夢半ばで挫折し、借金を背負って帰国」というストーリーの説明を読んでるうちになんだか気が重くなってきてしまったので、ちょっと「UDON」はパスすることに。それでも今日は邦画が見たい気分だったので、結局「ラフ」を観ることにした。(いま「らふ」を変換しようとしたら、「裸婦」って出てきてあせった。)


 案内されたのは一番奥の9番シアター。なんだかヒッソリしてるなーと思っていたら、シアター内に入ってみてビックリ。・・・・・・誰もいねえ!


 うわ!ホントにいねえ!オレしかいねえ!あはははは!ホントにオレひとりで見るの?ひとりとかってあるの?


 いや待てよ。たぶん早く来すぎただけだって。まだ始まるまで時間あるもん。そのうち入ってくるよ。ひとりなわけねえよ。そんなおもしろいこといくらなんでもあるはずねえよ。


 そんなことを思いながら、待つこと数分。「まもなく開演いたします。ブーッ。」

 や、やっぱりひとり!始まったのにひとり!あはは!あははは!ヤバすぎる!おもしろすぎる!ちなみにオレはひとりで映画を観に来るのは実は初めてだったんだけど、まさかこれほどまでにトコトンひとりとは!


 ご存知の方も多いと思いますが、ラフの原作はあだち充先生のマンガ。ひとたび映画が始まるとガッツリとスクリーンにのめりこんでしまったのだが、映画を観ながらふと、「そういえばオレひとりしかいないんだよなー」とか「ひとりしかいないのにちゃんと行儀よくF-18に着席して観てるオレってマジメだなー」とか思ったりして、そのたびに「プフフッ」と笑けてしまう。かなり怪しい。かなり怪しいけどこればっかりはしょうがない。笑けざるをえない。


 そんなこんなで映画は終了し、ジワーッと明るくなる館内。周りを見回すとやっぱりオレひとり…くくっ!

 いやーこれはいいな。こんな解放感はなかなか味わえるもんじゃない。「UDON」観てたらこうはならなかっただろうな。またひとりシアターを狙ってみたいな。でも狙ったら逆にうまくいかなかったりしそうだな。


 あ、ラフ?おもしろかったよ。ちゃんとおもしろかったよ。