(2012/06/08 21:43 の記事)

途中の⑤まで掲載していました、
現在のアレフの修行の重大な危険性】の記事の続きを、
再開したいと思います。

前回は、以下の項目まで進んでいました。
>>【アレフ修行の危険性⑤】アレフの密教修行の心身の健康を損ねる恐れ
 ①チベット密教界からの警告から


アレフで行われている「密教の修行」の一部には、一般の人がなすならば、
精神的・身体的な危険性があるものが含まれています。
実際に、オウム真理教では、その激しいヨーガ・密教の集中修行や、
さらに、LSDや覚醒剤などの薬物を使った修行(オウム事件前)のために、
精神疾患が発生したと思われるケースが少なからずありました。
そのことについて、の続きとなります。

【アレフ修行の危険性⑤】アレフの密教修行の心身の健康を損ねる恐れ
②オウムの上層部に、精神的な疾患が発症している現実


オウムには、「ステージ制度」というものがありました。
麻原が認定する、それは解脱のレベルの段階を示すもので、
地位や権力の伴う位階制度でもありました。
「成就者」「解脱者」「皇子(麻原の子女ら)」「正大師」「正悟師」
と呼ばれた人たちが、最高幹部でした。

彼らは、麻原の定義では、通常の人間の比較にならないほど(何百万倍など)、清らかで、
聖なる存在で、功徳の高い魂で、長寿となる、人を超えた神のような存在とされていました。

しかし、それらの麻原が語っていたこととは正反対に、今の現実は、
麻原自身を始めとして、そうした者たちの多くが、精神を病んでいたり、
病気で既に亡くなっていたりという悲惨な状況に陥っているという現実があります。


1 麻原自身や、麻原の家族や高弟たちの現実


【1】麻原自身(「最終解脱者」とされていた)

死刑囚として拘留中だが、裁判で不規則発言をするなど、
支離滅裂な行動をなしている。
詐病とも言われているが、弁護側・裁判所側の双方の精神科医の鑑定の結果は、
症状の程度に関する判断に違いはあれ(裁判を継続できるか否か)
拘禁症状である点では一致している。


【2】麻原の子女の一人(1999年前後の一時期、教団を主導)

(※アレフ教団内で、麻原の子女は、「皇子(こうし)」という
これまでの最高幹部のさらに上の地位とされている)

非現実的な世界観を抱くようになり、その後、精神病を発症し、現在は、
生活保護を受給している。


【3】元一番弟子の女I・H・元正大師(教団最高幹部)

受刑中に拘禁症を発症し、出所後に、精神病を発症、入院・通院で加療。
現在は回復したとされる。


【4】元最高幹部の女性K・A・元正悟師(正大師に次ぐ最高幹部)

一時期、精神病を発症、入院加療後に回復。  


【5】元最高幹部の女性I・E・元正悟師

受刑中に脳障害、後遺症が残り、成人レベルの知能までには回復せず。


6】元最高幹部の女性 山本まゆみ・元正悟師

数年前に病死。


【7】一般信者

一般信者の一部にも、教団の集中修行の過程や、薬物を使用した修行の後などに、
精神病を発症したものがいる(ただし、因果関係は科学的には未だ検証されていない)。


2 見聞きした症状

本対策室の宗形が、こうした人たちを見聞きした症状について、
『二十歳からの20年間――“オウムの青春”の魔境を超えて』り抜粋してご紹介します。

わたしは、事件後、麻原自身が不規則発言を始めて以降、
あのような状態になっていることを筆頭に、
オウムの中でも、
麻原に次ぐレベルとされていた高弟をはじめとする何人かが
統合失調症などの状態に
なってしまうのを見聞きしてきました。

例えば、麻原の子どもを産んだ女性たちや、麻原の子女の中にもいました。

そういった症状になった人たちの中には、
麻原が自分を支配し乗っ取ろうとしているとか、
麻原がすべてを監視しているとか、
麻原が自分を邪魔しようとするとか、
麻原が自分の中に入ってくるとか、
麻原が話しかけてきて指示を出すとか、
睡眠中に麻原が入り込んでくるから眠りたくないとか、
麻原がそばについているとか、
自分が麻原になったり自分になったりするとか、
麻原なのか自分なのかわからなくなるとか、
麻原と自分が合一するのが視覚的に見えたり、声として聞こえたり、
見えなくてもそういう感覚を感じたりするといった「症状」を聞いたことがあります。