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やっと動き出しました

昨年夏ごろに相談を受け、消費税がらみで早めに家を建てたいとのことで何回も打ち合わせを重ねながら年末にどうも銀行の融資がうまくいかないとのことで中断中だった案件が再開されました。

予算もぐっと縮めての再開ですが、どうにか前に進みはじめました。

当初は奥様のお仕事のエステルームを併設する予定でした、それによって玄関を分けたり余分なスペースが必要だったりで通常の5人家族のおうちとしては余分に予算がかかりそうでしたが、その店舗は現在の場所を使うとのことでギューっとスリムになりそうです。

そのお客様のお考えとしては、消費税云々で慌てて建てないで、じっくりやろうという思いでいらっしゃるのですが、ここしばらくが消費税増税までに完成引き渡しのピークとなっていますので、ハウスメーカーさんなどは大慌てで工事されていると思います。

私は工事は決して慌てて行うべきものではないと思っています。住まい手の考えとは別に工事従事者の仕事に込める情熱や繊細な加工精度を思うと慌てた仕事には無理が生じるからです。

工事期間には間に合ったもののあとからいろんな面でぎくしゃくするのではないかと心配です。

完成時には見えない、突貫工事の恐ろしさがどのようなものかいろいろ経験してきた私にはこのバブル時に似た工事の状況が不安でなりません。どうかお建てになられてる方や建売住宅を購入された方がひどい目にあわれないことを祈るばかりです。

ゴーストライター

佐村河内氏がゴーストライターを雇い作曲したかのようにふるまっていたことが明らかになりました。


しかしながら、出版業界では芸能人などの著書には必ずといっていいほどゴーストライターが付いてるとも言われます。


実はこれは出版業界や音楽業界だけの話ではありません。


建築業界でもよくある話です。


ある設計事務所ではスタッフ(設計士を目指す若い人が多い)がほとんど設計してしまい、設計図書が出来上がるとチェックして、設計者名はそこの代表者の名前が入るのは当たり前の世界です。私の地元でも、スタッフをたくさんかかえている事務所さんは大抵仕事を取ってくる営業はそこの代表の仕事で、実際の実務(設計)はスタッフがやってることが多いです。


せっかくこの建築家に設計を依頼したいと思っても、打ち合わせにさえスタッフ任せという事務所もあります。もちろん現場の監理もスタッフがやります。確かに事務所自体が請け負った仕事ですから仕方ないと言われればそれまでですが。せっかくこの建築家に設計依頼したいと思ってもご本人による設計家どうかはわからない部分あり、依頼者にとっては確認できない部分でもあります。ただその事務所としてだけでなくそこの代表者が責任をもっていただける人でなくては名前だけの設計事務所となってしまいます。


たくさんスタッフがいる大手の設計事務所が安心と思われるのか、スタッフは少ないが建築家本人が打ち合わせから設計業務現場監理までしてくれる設計事務所がいいのかは考え方しだいですが、事細かな部分まで責任もって本人がしていただける事が私は大事じゃないかと考えます。


その事務所がどういう仕事のしかたをするのかを事前に知ることは難しいと思いますが、大切な家を任せる相手を探すときいろいろな情報を知ったうえで依頼、契約していただきたいと思います。



完了検査を受けてない家のリフォーム


ちょうど建築基準法が改正された直後に新築されたお家のお話しですが、この頃に耐震についてかなりの法改正がなされました。筋交いに金具を付けビス止めすることももりこまれ、より強固な施工を求められるようになりました。しかし、当時の業者の中には無頓着な大工さんを使うところもあり、設計者の図面通りやらない事があったようです。さらに設計者の監理もされないまま、家が完成してしまい実際には設計図面とはかなり変更の多い家になっていました。大工さんのいうがままで、窓の数も大きさも変えられていて必要な採光もとれていない家になっており、結果完了検査も受けれない家となってしまいました。
多分こんな事あり得ないと思われる方も多いと思うのですが、現実にありました。
さて、この家に息子一家が今回同居することとなり、リフォームと増築をすることになったのですが、増築部分の確認申請を出すこととなり役所に行ってこの事実が発覚し、役所としては既存の家の完了検査が無いため、その当時の設計通りに施工されているかどうかを証明出来ないかぎり、新たな確認申請は認めないの一点張りです。外壁も剥がして筋交い金物を写真に撮れとか、基礎コンクリートも壊して鉄筋の写真を撮って持って来いとかメチャクチャな要求をしてきました。今回は建て主さんが施工途中の写真を残されていたため、そこまでしなくて済みましたが、余りの対応の酷さに言葉がなかったと、申請を提出しに行った建築士が言っておりました。
ちゃんとした施工業者がちゃんとしたルールのもとにちゃんとすればこんな事にはならないはずですが、このちゃんとが出来ない会社が、今でも実在しています。それを知らないで建てている可哀想な建て主さんがいっぱいいらっしゃいます。怖い話しもいっぱいあります。この消費税引き上げを追い風に沢山の住宅が建てられていますが、途中で工事が止まったりしてませんか?やっつけ仕事で建てた家、これまで沢山見てきましたが、建て主さまが可哀想な現場が多々ありました。
一生に一度が失敗の住まいにならないように、モラルと責任ある人を選んでもらいたいと切に願っています。


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