アール・ブリュットの『王』
《アドルフ・ヴェルフリ二萬五千頁の王国》展へ
悲惨な幼少時代。。
人生の大半を精神科病棟で過ごし
(31歳から66歳で亡くなるまで)
生涯病院から出ることはなく絵を描き続けた
アドルフ・ヴェルフリ
芸術を学んでいない“アール・ブリュット”
『王』完全オリジナルのファンタジーワールド

画材は鉛筆もしくは色鉛筆で細密な表現
コラージュ作品もあり
精神科の医師助手ヴァルター・モルゲンターナー
によって色鉛筆が与えられ以降の作品に色彩が加わる


↑スタンプ
個人的に気になった作品を枚数の許す限り
ご紹介します
図録より引用しました


【初期作品】1904~1907
*ハラー[鐘の舌]=鐘(1905)

【揺りかごから墓場まで】1908~1912
空想の世界の自伝的作品
自身の悲惨な子供時代をわくわくするような物語に
置き換えた旅行記
*バント[帯]=ヴァント[壁]の中の
聖ヴァンタナ=大聖堂(1910)

*ニーツォルン=ヴェスト[西]トラクター
=トンネル=ハル[響き](1911)

*メキシコ王、カルロ五世陛下の愛人の屋敷.アメリカ.ー全能にして父なる神の事故(1911)

*ネゲルハル[黒人の響き](1911)

*氷河の=ハル[響き].巨大=都市(1911)

*利子計算=最終,1912年6月1日.11頁(1912)

地球を低価格で買い取り王(聖アドルフ)となって
寛容で公正な世の中にしようと本気で
計画していたので
絵を売ったお金(高く売れると思っていた)を
運用して利子を稼ぎ資金を得ようと考えていたらしいと説明あり

【地理と代数の書】1912~1916
こちらは未来を書いたもの
『聖アドルフ資本財産』
があれば地球の全土を買い上げ都市を形成し
地球を乗っ取るという野望を持っていた
ヴェルフリは『聖アドルフⅡ世』を自ら名乗る
*クリノリン.ギーガー=リナ.糸つむぎ=リナ.
安楽椅子=リナ.おとぎ話=安楽椅子=リナ.
大=大=女神(1914)

【歌と舞曲の書】1917~1922
*フリードリッヒ大王のゆりかごの側で(1917)

コラージュを用いた作品が増えました
*左:父なる=神,アマリア(1917)
*右:聖ビアンカ:同ベルタ:昔の大=大女神(1917)

アルファベットシリーズ
J、M、Yは無しO、Tは重複。。
なんでMが無いのか~(;゚д゚)
【ブロートクンスト】1916~1930
(日々の糧のための作品)
色鉛筆やタバコと交換し、さらに精神病院の職員や
病院を訪れて彼を賞賛する人々に売っていた
絵を売って得たお金はヴァルダウ精神科病院の
看守長が管理し必要な物を彼に買い与えていた
輪郭だけを描き仕上げは助手がやることもあった
【葬送行進曲】1928~1930(未完)
制作中に66歳でその生涯を閉じる
*左:聖アドルフ=王座,=アルニカ:同./スイス./
(1917)
*右:ヴェイエリアーナ・フォン・デュルシア
(1917)

*神=父なる=巨大な=いなずま(1919)

*聖デュルシア(1927)

※作品はすべて
ベルン美術館アドルフ・ヴェルフリ財団蔵
思いが強すぎてまとめきれないので

気になる方はお早めに

*東京ステーションギャラリー

*大人1100円
*6月18日(日)まで

東京駅建造当時の文化財のレンガ壁が重厚な
雰囲気を醸し出していて素敵なギャラリーです
年間会員は4000円でしたが(お得です~)
次回展示は興味が無かったので個人的には
都度足を運ぼうと思いました
