ぬるいビール
「なんだこれは!ビールがぬるいじゃないか!!冷やしておけって言ったのに!!」
かつてない程のぎらついた太陽の下、ゲストハウスのテラスで韓国人のおっさんが息巻いていた。
ビールがぬるい。確かにぬるい。喉にべったりとくっついて、ゆっくりと胃におさまる程ぬるい。
だけど、なにもそんなにキレなくてもいいんじゃない?というぐらいおっさんはプリプリしている。
同行者らしき人達は、なだめてはいるものの、半分諦めている様子。
「君もそう思うだろ?」とこっちに話をふってきた。
イギリスでもない限りぬるいビールなんてそりゃ考えられない。しかしここはイギリスでもなければ、日本でもない。ましてや韓国でもないのだ。
「おじさん、ここは韓国じゃないんだよ」と、俺は言った。
「ここはインドなんだ、問題ないじゃないか」
全てを諦めたかのようにがっくりと肩を落とし、困り果てた表情でおっさんは答えた。
「あぁ、、なるほどね…‥‥…そりゃそうだ‥‥そりゃ問題ないさ」
渋々と自分の椅子に戻り、ビールをグラスに注ぐ。
「まったくもって正しいよ、ここはインドだ」
そう言ってグラスを軽く上に上げた。
「……乾杯」
生暖かくなった瓶を上げて応えた。
「インドに!」
ぬるい。
かつてない程のぎらついた太陽の下、ゲストハウスのテラスで韓国人のおっさんが息巻いていた。
ビールがぬるい。確かにぬるい。喉にべったりとくっついて、ゆっくりと胃におさまる程ぬるい。
だけど、なにもそんなにキレなくてもいいんじゃない?というぐらいおっさんはプリプリしている。
同行者らしき人達は、なだめてはいるものの、半分諦めている様子。
「君もそう思うだろ?」とこっちに話をふってきた。
イギリスでもない限りぬるいビールなんてそりゃ考えられない。しかしここはイギリスでもなければ、日本でもない。ましてや韓国でもないのだ。
「おじさん、ここは韓国じゃないんだよ」と、俺は言った。
「ここはインドなんだ、問題ないじゃないか」
全てを諦めたかのようにがっくりと肩を落とし、困り果てた表情でおっさんは答えた。
「あぁ、、なるほどね…‥‥…そりゃそうだ‥‥そりゃ問題ないさ」
渋々と自分の椅子に戻り、ビールをグラスに注ぐ。
「まったくもって正しいよ、ここはインドだ」
そう言ってグラスを軽く上に上げた。
「……乾杯」
生暖かくなった瓶を上げて応えた。
「インドに!」
ぬるい。