チケットが無い町、2005-2-12 | アルカトリップNo.1

チケットが無い町、2005-2-12

そして翌朝八時。
フェリーのチケット売り場にはちらほらと人が。

暫く並んでいたが、15分を過ぎても売り場が開く気配はなし。
メヒコだしこんなもんだろ、と気に止めないようするものの、空はどんよりと曇っているし、なんとも空気が重い。

半を回った頃にようやく職員がやって来た。
やれやれ。まあ30分ぐらいは遅れたうちには入らないし美人だし、とにもかくにもこれでラパスに行ける。
と少し安堵してまた暫く待つ。

10分程並んでいると、中からさっき来たお姉さんが出てくる。
お、やっと買えるのか。
と思いったのも束の間、お姉さんがスペイン語でなにやら話しはじめる。

………ちょっとざわつく周囲のメキシコ人達。
またその職員もなんとも申し訳なさそうな顔をして話している。

何喋っているのかは解らないが、この雰囲気は赤ん坊でも解る。それは
朝から並んでた所申し訳ないけどもうフェリーに乗れないの、ごめんなさいね。
というそれ。

隣にいたおっさんに、まさかそんなことはあるまい…!という願いを込めて「私達は今日ラパスへ行けますか?」と恐る恐る聞いてみる。

おっさんは首を振って一言。
「……No」

訳すとつまり

「 ム ・ リ ?」


2/12チケット売り場
朝から並ぶ。
たぶん行けるはず
さてどうなることやら

……チケットないってさ
また明日来いって
んなの明日もあるかわからない


何故か途中からピンクの蛍光ペンで書かれている(笑
しかしどうしてもラパスへ行かなければならないので、窓口へと向かい…(続く)