病院に入院することが決まってから
主人はお酒を飲まずにいられました。





すごく静かに感じたけれど、
わたしの大好きな人が帰ってきたみたいで
わたしはとっても嬉しかったです。
酔っている時の主人とは別人のよう。





いつまた飲み始めるか分からなかったので
いつまで大好きな主人に会えるのかな?
思っていました。
いつもはイライラしてばかりのわたしなのに
そんなふうに思えている自分に
ビックリでした。





本当に状態の悪い時は
別居を通り越して
離婚する!
もう二度と会えないくらい
主人のことは
なかったことにしたい!!
と、そこまで思うのに、
実際そこまでいかないのは
こうして時々素面の主人に
戻るからなのだと思う。
素面の主人を見ると
決心がいつも揺らぐのです。





周りの人からは
よく付き合っていられるなとか
早く別れた方がいいとか
色々アドバイスを頂くけれど
皆さん素面の主人を知らないから。





基本、酩酊すると
寂しくなり手当り次第電話する主人。
なのでみんな、
同じことや
辻褄の合わないことを
繰り返し話したり
分からずやな主人しか
知らないんですよね。





主人を幼い頃から知っている友人たちは
違ったアドバイスを
くれたりします。





入院して治療することが決まると、
入院することが不安だと毎日のように
泣く主人。
今までやんちゃに
色々やらかしていたのに。
わたしは入院準備しながら、
入院にとても期待していたので
ウキウキしていました。





入院当日、
採血の結果が問題なかったとのことで
めでたく受診出来ることに。
わたしはその前日から
当直だったので
少し遅れて病院に着きました。
その間、仕事を休んでくれた父が
主人を病院へ連れて行ってくれ
付き添ってくれていました。
父には本当に感謝です。
若くない父にこんなこと任せるなんて
申し訳ない気持ちでいっぱい。





病院に着くともう問診が始まっていて
診察室に通されたわたし。
そこには通訳してくださる方もいて、
父もいて。
これまでの経過の確認をされていました。





30代前半から半ばくらい?の先生が
主人の主治医のようです。
主人のこと全く否定せずに
ただただお話を聞いてくださる
とても忍耐力のある先生でした。





精神科の先生って
こんな穏やかな感じなのでしょうか?
入院の手続きをして下さった
クリニックの先生は
主人が死んでも構わないぐらいに
思っておかないと、
家族の方が疲れるからねっ!
とか言ってしまうような先生です。
この先生ハッキリ言ってくれて
いつもスパッと決断してくれるので
わたしは好きなのですが。





わたしの父には、
主人がアルコール依存症であることは
伝えていましたが、
ドラッグをしていたことがあるとか
そういうことは言えずにいました。
心配をかけたくなかったんです。




でも問診ではそういったことも
全て確認されるので
父に伝えていなかったことが
色々明らかに。
父の顔色を伺わずにはいられませんでした。
冷や冷やさせられた問診でした。
全て必要な情報なので、
仕方の無いことなのだけれど。





わたしがいるから
もう外に出ていてとも
父に言えず。
主人もオープンに全ての質問に
答えたけれど、
父の存在をとても気にしてしまった。
と、後から話していました。




入院中、
携帯やパソコンは使えないこと、
タバコも外出外泊も
許可が出るまで不可であることなど
色々説明された上で
それでも入院して良くなりたい。
と主人が言ってくれたので
そのまま入院することになりました。




ただアルコール依存症の入院に
強制入院はないのだそうで、
任意入院となるため
本人が予定していた治療を終える前だとしても
帰りたいと言ったら
帰らせることになる。
とのことでした。





本来であれば
最低3ヶ月は入院して
身体からお酒を抜いた後に
リハビリテーションを
していくのだそうですが
主人の場合日本語を理解できないので
リハビリテーションは
対象にならないのだそう。





なのでとりあえず、
お酒を抜くだけの2週間の入院の予定でした。