アレルギーのための催眠療法 その2 | 誰でも自分のセラピストになれる!!アルケミカル・ヒプノセラピー

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目標だった国連職員まであと一歩のところでがんを経験。”がん患者さんがより良く生きるためのお手伝いをする”ことを新しい人生の目標に決めた、がん経験者専門ヒプノカウンセラー大野敏子が選んだ究極の癒しの技術

化学調味料に対する反応


ディビッド・クィグリー著


このシリーズの初めの論文では、今日の社会で大流行にまでなった免疫システムの病気の大まかなまとめについて述べた。それは我々の文明の中でこの大流行の3つの原因の可能性の概要でもある。これからの論文の中でそれぞれの原因をより深く考察し、現代の催眠療法を用いた対策を述べる。この論文では我々の生活環境や、食べ物が原因で生じる化学物質過敏症の反応をどう催眠を用いて変えることができるかについて述べる。


ほぼ間違いなく、私たちの身体はこの100万年の種の進化の中では存在しなかった多種多様な化学物質に毎日攻撃されている。化学農薬や肥料、遺伝子工学的に作り出されたDNA,抗生物質やホルモンを与えて工業的に育てられたわしたちの食べているほとんどすべての食べ物としてもたらされている。加えて加工食品には精白糖や人工香料、着色料や保存料のような有毒な添加物が含まれている。オーガニックのものを食べるように心がけても、私たち自身を完璧にこれらの添加物から守るのは難しい。私たちが食品を加工して保存する方法でさえ有毒な化学物質やビタミン、プロテインのような代替物を入れる。熱い油で揚げたり、マーガリンのような加工食品の中のトランス脂肪酸を使ったりすることはただこの2~3例にすぎない。同様に私たちが吸っている空気や私たちが飲んでいる水にも数えきれない化学物質が含まれている。人為的な行動から離れた自然界はカビやバクテリア、その他有毒な特性を持った物質であふれている。間違いなく私もこれらの物質を私たちから排除することをお勧めする。しかしこれらの化学物質への私たちの身体の反応はしばしばそれらの典型的な程度の危険をはるかに超える。これが起きた時、医者はそれらの物質の“アレルギー”であるというだろう。これらのアレルギー反応は私たちがこれらの化学物質にさらされた少ない量よりも大きい効率で私たちを機能不全に陥れるかもしれない。


明白な例は蜂に刺された場合である。蜂が刺した時の毒は十分に多い投与量ではだれにとっても致命的な重大な毒素であるが、私たちの大部分は短い、苦痛な迷惑としてそれを経験する。しかし、何人かの個人にとってはこの刺し傷は急進的な医学の介入がなければ死刑宣告同様である。免疫システムは“アナフィラキシー・ショック”と呼ばれる数分間で窒息死を引き起こす場合がある脅威であると知覚され、完全な戦闘モードに入る。はるかに少ない程度まで、私たちの免疫システムはコーンや小麦のような食べ物の中のプロテインや、ガソリンのにおい、ほこり、カビ、動物のかんしゃくといったそうひどくない毒素に対しても醜い反応を引き起こす場合がある。私自らも一度非常に強く上記のような毒素すべてに“環境過敏”と呼ばれる衰弱させられるような状態で反応したことがある。それは鼻づまり、頭痛および喘息と同様に慢性疲労が続くような状態であった。


そこで、催眠療法の技術がこれらの状態と戦うのをどう助けるのか。最初に私たちは潜在意識の中にこれらの反応の源があるのを理解しなければならない。私たちにこのような症状を起こさせるのは化学物質それ自体ではない。それは免疫システムの反応であり、それこそが問題である。結局(私は以前自分自身に不満を言っていた)何らかの方法で多くの人々は家のカビや、ガソリンのにおいの影響を受けずに生きることができる。催眠が潜在意識のプログラミングにつながる第一の戦略として私たちがいったん受け入れるとこの状況における長期的な解決策の一部となる。代替手段は薬による症状の抑制しかない。私たちは、この特定の毒素が、単に身体が少ない量で感じているほどの身体への脅威ではないと催眠下でクライアントの潜在意識に納得させなければならない。私たちは潜在意識の記憶とその物質のにおいや、味を肯定的に関連付ける。なぜならそれがたとえ催眠下で感じたものであっても味や香りが反応の引き金となっているからである。


これを例として挙げさせていただく。あるクライアントが、予期せず、家の新しいカ-ペットで喘息の発作を経験した。そのカーペットはホルムアルデヒドを含む産業溶剤のガスを発していた。催眠状態で私は彼を独特のにおいが、彼の催眠状態によって高められた状態(幻臭と呼ばれる状態)にアクセスさせた。クライアントの身体がいかなる方法でもこの匂いに反応しないという再保証がこの過程に伴わなければならない。そうでなければ、この幻覚症状が催眠をかけられた人のアレルギー反応の引き金となることが知られている。私たちはこの匂いにつながるネガティブな記憶を見つけられなかった。どうやら、身体はそれが毒性であるとただ当然のようにわかったようである。そして私は彼の潜在意識と話をした。私はこの匂いがとても安全であり、この匂いは今後、いつも美しさや、彼が誇りに思う新しい美しい家の喜び、およびそれを彼と共有した新しい愛情深い妻についてかれに思い出させるだろうと潜在意識にいった。私は彼が私の指示で新しいカーペットの香りを吸い込んでいる間に幸福とロマンスと安全な家のにおいという暗示を与え、これらの喜びに満ちた感覚を確立した。1回のセッションで彼のアレルギー反応はなくなった。


これは猫が大好きだったが、ひどい鼻づまりと炎症、鼻水のアレルギー症状を発症した別のクライアントの例である。私たちは催眠下において彼女の潜在意識が忘れられずにいる、彼女の子供時代のトラウマを作るような猫のにおいのする家での批判的母親との出来事と猫のにおいとを結び付けていることを発見した。最初に私たちは幻臭を使用してそれに続いて過去に戻した。“あなたの鼻はこの匂いに関してあなたが忘れている何かを覚えています。”彼女のインナーチャイルドをこれらの虐待の記憶から救出した後、彼女は彼女のイメージの中に猫を抱いた愛情深く慈悲深い新しいお母さんのいるとても安全な家を見つけた。そして私は彼女が安全と愛の意味を含んだ素晴らしい猫のにおいを吸い込むように奨励した。“今度は身体のすべての部分でこの愛の香りを吸い込みましょう。それがどんなに気持ちがいいか感じてみましょう”それから私はクライアントの日々の猫との毎日の経験への反応を以下のようにアンカリングした。“あなたの潜在意識が猫の素晴らしい香りをかぐときはいつも、あなたの身体はこの素晴らしい新しいお母さんと彼女が与えてくれる愛や安心感を思い出すことができる”一度のセッションの後、彼女は気づくと単に症状が始まる兆候を感じた時にこの新しいインナーマザーのイメージを思い出すとアレルギーの反応を消すことができることに気が付いた。


通常敏感な対象との1つのセッションは特にクライアントが自身でこれらの新しい気持ちを実践しこれらの新しい記憶を彼ら自身で思い出すことを志向するのであれば一つの特定のアレルギーに対処するには十分である。(精神障害がある、もしくは器質性脳疾患のある患者に対してはこのようなワークはあまり効果がない)複数のアレルギーに対してはもちろん複数回のセッションが必要となる。食物アレルギーに対しては味に伴って“幻味”を拡大し、その味が不快な状況に導いたときに誘導する。顕在意識では“引き金となる出来事”の回想が全く得られなくても、潜在意識は容易によい対象となることを思い出すことができる。この過程ではしばしば解決策を見出すために記憶の変更とインナーチャイルドの救出および養育が求められる。