すべてのがんの患者さん、そしてその身近な人たちが病気に翻弄されることなく、自分の人生を前向きに生きられたらいいのに。
私が子供のころからずっと思ってきたことです。
まだ幼稚園だったころ、当時26歳だった叔父が突然末期がんを宣告されました。病院のベッドで、叔父はみるみる弱っていき、同時に家の中の雰囲気も一変しました。
昨日まであんなに元気だった叔父ががんで入院したとたんにすっかり病人になってしまったこと、そしてあっという間になくなってしまったこと、家の中でも病気の話ばかりになり、もめごとが増え、病気を加速させるような雰囲気になっていたこと、幼い私にはとてつもない衝撃でした。
その後すぐに祖母ががんになり、そして中学の頃には祖父、大学の頃にはもう一人の祖父に祖母、さらには父ががんを宣告され、幸い両祖母は早期で一命を取り留めましたが、他は最終的には叔父の時と同じような状況になりました。
がんという病は、その名前だけで人を本当の病人にし、家族を崩壊や混乱におとしいれる。むしろがんを宣告されたら元気でいてはいけないのではないかとさえ感じました。
そんなときです。私にもがんが見つかったのは。
つづく・・・