昨今、伊豆半島ジオパーク推進が地元では話題となっております。ここで伊豆半島の歴史を

ご案内致します。

伊豆半島は静岡県の東端部に位置し、南へ約50kmにわたって突き出した、駿河湾と相模灘を

隔てている半島です。一説には、南海に突き出ているので、「伊豆」と呼ばれるようになったと

言われております。

フィリピン海プレート(中央)が日本列島に接する部分が伊豆半島であり、全域にわたって山地が

大部分を占め、平坦地は少ないです。したがって、市街地は狭く海岸沿いの低地や谷に住宅が集まり、一面の田畑といった光景も見られません。東岸は三浦半島とともに相模灘を囲み、西岸には駿河湾となっております。最南端は石廊崎であり太平洋となっております。
なお、フィリピン海プレートの東端に載る伊豆諸島や小笠原諸島から沖縄県の各諸島までの海域は、太平洋の一海域であるフィリピン海の一部であるが、この名称は普及しておりません。


伊豆半島の地勢
黄色がおおよそ600mから700mの標高。茶色がおおよそ800mから1000m。白が1300m前後であります。

明色で表された平地部以外には人家が非常に少ないです。(スペースシャトル標高データより引用)
また、伊豆半島は山が険しく人の手の入らない箇所が多くあり、海岸線と天城山などの中北部の山稜が富士箱根伊豆国立公園の一部として指定されております。


主要な地形
山 :天城山、達磨山、玄岳、丹那山地、静浦山地、伊豆東部火山群
湖 :一碧湖、松川湖(奥野ダムの人造湖)
川 :狩野川(一級水系)
平野 :田方平野
海岸 :御浜岬(砂州)、大瀬崎(陸繋島と砂州)、白浜海岸、城ヶ崎海岸、奥石廊崎海岸、堂ヶ島海岸
断層 :北伊豆断層帯(丹那断層など)、石廊崎断層


地学
伊豆半島の地殻はフィリピン海プレートの最北端部に位置しており、この海洋プレートが

北上することによって本州側の北アメリカプレートに取り込まれた付加体であり、北アメリカプレート

との衝突のため、伊豆東部火山群に関連したマグマの活動によって、局所的に群発地震が

しばしば起こっております。古くは火山島であったこともあり、各地に温泉が湧いております。

半島は伊豆諸島の島々と同様、元はフィリピン海プレート上の南方で生まれた島であり、

そのことから、植物相は本州島とは異なる南方系で形成されております。

200万 - 100万年前
伊豆が本州に衝突して合体しようとしていた時期。この時初めて伊豆の大部分が陸地となり、

以後はすべての火山が陸上で噴火するようになった。
60万年前
本州から突き出た半島となり、この頃に天城山や達磨山などの大型火山ができたと言われております。
60万年前 - 20万年前
ほぼ現在の姿になる。
20万年前 - 現在
20万年前頃になると、箱根火山を除き、他の火山は活動を停止し、単成火山で構成される

伊豆東部火山群が活動を始めました。


観光
日本でもよく知られた温泉地帯であり、数多くの漁港を抱え新鮮な魚介類と温泉を目当てに

観光客が訪れております。山間では山葵(わさび)やわさび漬け、椎茸などの名産品や、

イノシシ鍋などの郷土料理がございます。

早くから日本有数の観光地域でもあったが、戦後になって大手資本による大規模な開発合戦となり、

代表的なのは東急と西武の開発競争で、東急は1961年に伊豆急行線を下田まで開通、

西武は伊豆箱根鉄道駿豆線を軸に、陣取り・誘致合戦を繰り広げました。

特に伊豆急行開通後の東伊豆の観光地・別荘地化はめざましいものがあります。

文化面では、『伊豆の踊子』を始めとして、文学の舞台となっている街も多い。


温泉
熱海温泉・伊東温泉・熱川温泉・稲取温泉・下田温泉・
湯ヶ島温泉・修善寺温泉・伊豆長岡温泉・北川温泉・大川温泉・
赤沢温泉・大沢温泉・土肥温泉・城ヶ崎温泉・堂ヶ島温泉


地域
半島内の地域はそれぞれ、西部を西伊豆(にしいず)、中北部を中伊豆(なかいず)、東部を東伊豆(ひがしいず)、南部を南伊豆(みなみいず)と呼びます。


伊豆地方のデータ
国 日本
地方 中部地方、東海地方
面積 1,421.24km²
総人口 473,942人
(2005年3月31日)


歴史

伊豆国成立律令制において伊豆国は東海道の一国であり、680年に駿河国より分離されて

設置されました。畿内から遠い伊豆国は、律令時代には流刑の地とされておりました。
国府は三島に置かれ、以来国府所在地たる三島は伊豆国一宮・三島大社の門前町ともなっております。
伊豆国の範囲に、伊豆半島だけでなく伊豆諸島も含まれておりました。
中世および近世12世紀末には源頼朝が蛭ヶ小島へ流刑となり、頼朝は三島大社で必勝祈願を

行いました。
鎌倉時代には執権北条氏の本拠地でもあることから、監視すべき重要(危険)人物の流刑地に

なっておりました。
1203年、2代将軍源頼家が修善寺に幽閉され、翌年に暗殺され1261年、鎌倉幕府に批判的な

日蓮宗開祖の日蓮が幕府より流刑に処された(上陸直前に海上の岩に置き去りにされ、

危うく助かったという日蓮法難伝説の一つ伊豆法難が起きた)。
江戸時代には、韮山に韮山代官所が置かれておりました。
近代以降明治維新期の廃藩置県では、当初は韮山県が成立したものの、のち足柄県に編入され、

1876年8月21日に足柄県が分割されると静岡県に編入され、以後は静岡県の一部となっております。
1904年、天城山を貫く旧天城トンネルが開通。南伊豆から中伊豆への移動が容易になりました。
1930年、北伊豆地震が発生。半島北部で大きな被害をもたらしました。
1934年、丹那トンネルが開通し、東海道本線が熱海・三島経由のルート変更。
1958年9月27日、狩野川台風によって半島北部の狩野川流域で甚大な被害となり静岡県全体で

死者行方不明者1046名。
1964年10月1日、東海道新幹線が開業し、熱海駅設置。
1969年(昭和44年)4月25日には、三島駅が新たに設置。
1965年7月、狩野川放水路が完成。
1974年5月9日、伊豆半島沖地震(M6.9)により、半島南部で被害が出る。死者30名。
1978年1月14日、伊豆大島近海の地震(M7.0)により、半島南西部で被害が出る。死者23名。
1989年7月13日、同年6月からの群発地震後、伊東沖約3kmで海底噴火。手石海丘と命名。
2006年4月21日、同年4月17日より活発した川奈崎沖での群発地震で、最大震度6弱を記録した

伊豆半島東方沖地震が発生。
2006年10月10日、伊豆半島にある自治体を対象に、伊豆ナンバーが導入された。
2009年8月11日、駿河湾地震(M6.5)が発生。駿河湾で起きた地震であったが伊豆半島では

大きな被害はございませんでした。

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静岡県熱海市咲見町6-41