Ponte di Horai | 不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興
OCNブログ人→gooブログとサービス停止を受けて引っ越しを重ね「Due Birichini **お気楽フィレンツェ暮らし**」に融合。

伊豆に住んでいると静岡県の中部から西の方は遥か彼方、のイメージ。
県庁所在地に行くよりも東京に出る方が気持ち的に近いのは事実。

ということで滅多に西に向かわないのですが、
藤枝の藤を見た後、
せっかくそこまで行ったのだからもうちょっと、ということで
島田市の蓬莱橋へ。

蓬莱橋は大井川に架かる世界最長の木造歩道橋。
シンプルで歩きやすい平坦な木造の橋。
でも果てしなく長い。
さすがに世界最長、897.4メートル。

そんな橋があるらしいことはなんとなく知っていたけれど、
詳細はよく知らなかったし、
いろんなロケ地として使われていることも知りませんでした。
この橋が新茶の季節にグリーンにライトアップされるという記事を読んで
その美しさに、一度行ってみたいと思ったわけですが、
ライトアップの時間までは滞在できなかったので、
薄曇りの寒い日のお散歩になりました。
富士山も見えなかったし。


入り口の案内所でおばちゃんに渡橋料金を払って出発。


大井川が荒れ狂うたびに流された橋。
何度流されても再建されてきたのは
地元の人々の生活に必要だったからですね。

そもそも、1869年に徳川慶喜の護衛の幕臣たちが
牧之原でお茶の栽培を始め、
やがて栽培が成功し生活が安定して
島田の街との経済交流が生まれたことで
それまで渡し船に頼っていた交通手段が改善されて
この長い橋が架けられたわけですから、
当時はとても大事な橋だったのでしょうね。
ということで、
橋が完成した1879年(明治12年)が記されています。


渡り始め地点からの眺め。


おしゃれなプレートも設置されています。
よく磨かれたプレートの表面に雲が映り込んで綺麗。

渡り始めると、その風の強さに驚きます。
そして、欄干の低さにもびっくり。
ちょっと油断して体を乗り出すと
川面に吸い込まれそうな錯覚に陥ります。


水位の低い大井川の中州にサギの姿。


渡りきった向こう岸からの眺め。
確かに長い。

渡りきったところは蓬莱の島台と呼ばれ
愛和の鐘と長寿の鐘があったり、
ちょっと散策できるようになっているのだけれど、
とにかく鬱蒼としていて、
足を踏み入れるのを躊躇する環境。
でも近くで雑草取りの作業をしていた
地元のおじさまに勧められたので、
父を促して長寿の鐘を鳴らさせてみました。

しかし、あちこちに淀んだ水が溜まっていたり
明らかに気の流れが悪くて、
私がその場にいられなくなり、
早々に引き上げて橋へ。
あそこはもう少し手を入れて整備してあげた方が良いんじゃないかなぁ。
他の季節はもうちょっと手入れされているのかしら。

橋そのものよりも、周りの景色を見ながら歩いていたせいで
すっかり見逃してしまったけれど、
どうやら中央部分には「ど真ん中」と書いてあるらしいですね。
それは見てみたかったなぁ。

また天気の良い日に訪れることができたら、
忘れずにチェックしてこよう。