ファルネーゼのアトラスをじっくり鑑賞したあとでは
Perginoの作品「Gonfalone della Giustizia」を見る気力が
かなり薄れていた。

もともとは旗だよって言われてもピンとこないくらい
普通に絵画作品。
Perginoの人気最高潮の時期に描かれた作品でもあり
どこかで観たことのある、彼らしい構図と色使い。
つまり得意なやつ。
中央に青いマントを羽織った聖母マリアと幼子キリストと天使、
その足元にアッシジの聖フランチェスコと
シエナの聖ベルナルディーノ。
背景にペルージャの街とその手前にはひざまずく信徒や
ペルージャ市民がぎっしり。
そうあまりにもPerginoらしくて、
これだったらほかにもこれまでにいっぱい見た
記憶のなかの彼の作品のほうが好きだなぁって
ついつい思ってしまう。
同じ展示空間に伊東マンショに関する資料も展示されていて
どちらかというと、そちらの方が興味深い。
Tintorettoの肖像画を忠実に再現した衣装のメイキングビデオは
もうちょっと長尺で観たくなるくらいだった。
くるみボタンもアクセサリーも忠実に。
くるみボタンがかわいい。
天正遣欧使節、伊東マンショというと
野村周平さんの顔が思い浮かんじゃうんだよね。
吉川さんが織田信長を演じたドラマ「MAGI」のテーマが
天正遣欧使節団の旅だったからね。
原作は若桑さんの
『クアトロ・ラガッツィ 天正少年使節と世界帝国』
伊東マンショの再現衣装を観て、ドラマもまた観たくなった。
LEONARDOのアトランティコ手稿にいたっては
わざわざ離れた第2展示室に仰々しく展示されていたけれど
もう精魂尽き果てていたのと、
ベルコトンベアみたいに流れて鑑賞させられたので
すっかり興味薄に。
手前に用意されていた拡大パネルで確認。
拡大パネルで観ている人はあまりいなかったし、
大きくて見やすかった。
近づいて詳細も確認できるので、これはありがたい。
この手稿も薄暗い展示室の中の展示ケースの向こうにあって
さらに立ち止まると、先に進むように促されるので
撮りにくかったと思うけど
皆さん一生懸命写真撮影していた。
あれを撮影して自分で巻き上げ機でも再現するんだろうか?
と疑問に思いつつ。
レオナルドのデッサンは絵画作品よりも
解剖学や科学技術、軍事産業にかかわるものが多くて
じっくり見ると面白いんだけど、
マニアックすぎて疲れちゃうんだよね、
私だけかもしれないけど。
やはり今回の展示の目玉は
ファルネーゼのアトラスだったんだな。
万博で観られなかった人のために
この特別な機会を提供してくれたのは
本当にありがたかった。

















































































































