気づき | アラスカの自然に囲まれて

アラスカの自然に囲まれて

アラスカ州のアンカレッジは自然がいっぱいで、季節の移り変わりを日々肌で感じる自然に密着したくらしです。このブログでは、ここアラスカでの釣りや山登りなどアウトドアライフを中心に、私の見た事、感じたことなどを独断と偏見で紹介します。

先週で、学期末試験も終わり。

今週の水曜日が最終成績の提出期限で、それが終わると夏休み。

 

今週の週末は家の周りの掃除や手入れ。

長い冬の間、雪に埋もれていた我が家の周り、雪が消えるとゴミや冬の間にこわれたものが顔を出します。

 

家の前の駐車スペースは冬の間に滑り止めのためにまいた砂利でいっぱい。貧乏臭いですが、回収して来年に再利用。そうしないと

道はそのうち、砂利の山になります。

 

うちの横の裏庭への通路にもダメージが。

 

 

木の板で囲ってその中に玉砂利を入れて作った通路、玉砂利の重さと玉砂利の中に溜まった水分が凍ってカサがましたせいか、

囲いの枠に隙間ができたり、外れたり。

 

これを外して補強を入れたりして修理しました。アラスカに来てこういう作業が増えたので、道具も増えたし作業にもなれてきました。でもかがんだ姿勢での作業、歳をとってきている体には、きつくなって来ているのもまた事実。あー、腰が痛い。

 

作業のあとのコーヒーが美味かった。

 

 

うら庭のデッキのベンチに座って、自分で入れたコーヒーを。

 

何も考えずにコーヒーをすすっていると、色々なものに私の注意がいきます。

 

空を流れる雲、コーヒーの香り、首筋にかんじるひんやりして空気。ぼーっと何を見るともなく空を見ていると、視界のはしに飛んでいく鳥の姿が。するとおもわず、私の意識の世界は飛んでいく鳥の姿が中心になります。鳥が見えなくなると、今度は鳥のさえずりに私の注意が。その鳥のさえずりに耳を傾けていると、今度は別の方向から別の鳥のさえずりが風にそよぐ木の枝の音と一緒に聞こえてきます。

 

何も考えない、何ごとにも意識的に集中しようとしないと、こんなにも色々なことに気づくとは。

外界で起こる出来事がおくってくるシグナルに自分の意識を委ねるのがこんなにも新鮮な体験だとは、60年近く生きているのに今の今まで全く気づきませんでした。不思議なくらいどんどん、注意の向く対象が動いていきます。

 

車の運転、本を読むこと、ヒトと話をすること、ヒトの一日は、なにかに集中し、その注意の焦点を意識的に必要に応じて次から次へと効率的に移していくことの繰り返し。下手をすると、眠りにつこうとする時ですら、自分の意識をコントロールしようとしているのかも。これが上手なヒトは一般的に起用なヒトのように思われちですが、今思えば、これって面白くないですよね。自分の都合で外界からの語りかけをかってに編集して、わかりやすいように要約して。それでわかったような気になって。

 

でも本当は、外の世界はもっとずっとずっと複雑で予想外で不連続で、そして面白いのかも。

 

たまには、自分の目的や意識なんてわすれて、本当に外の世界からの語りかけに完全に、意識をあずけてしまうのは、本当の

外の世界を知るために必要なことなのかもと思いました。

 

この歳になって新鮮な発見でした。得したような気になりました。