続けることの難しさ 続く喜び | CHANGE THE WORLD

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その前に自分が変われよ的な(笑)

 僕のアイドル、小澤征爾がウィーンフィルハーモニー管弦楽団から「名誉団員」の称号を受けたそうだ。40年以上前に20代でヨーロッパに渡り、カラヤンやバーンスタインに認められ、実績を積み上げてきた。今や世界のクラシック界の頂点に立つ人物だ。僕が小学生の頃、TBSで「オーケストラがやってきた」という素晴らしい音楽番組が放送されていた。小澤氏は帰国するたびにこの番組に出演し、音楽の楽しさを伝えてくれた。僕はタクト代わりに箸を振りながらそれを見ていた。そんな長い付き合いだからとてもうれしい。

 30日の夜に僕の住む町で、あるアマチュアバンドのコンサートが開かれた。
アルバトロススイングジャズオーケストラ
 日光市鬼怒川を拠点に活動している。結成されて30年、今年で28回目のコンサートだ。何を隠そう20代の一時期、僕はこのバンドにいた。そして23年ぶりに僕は帰った。あの頃と変わらないメンバーがいた。あの頃の僕と同じ目をした若いメンバーがいた。そして僕が置いていった楽器もいまだに現役で使われている。会場の今市総合会館はさすがに老朽化していたが比較的響きの良いホールだ。これまで仕事で幕張メッセ、代々木第二体育館、日本武道館、ロンドンのHammersmith Palaceなどの大箱を見てきたが、やはり音楽ホールはいい。訳もなく楽屋や袖をうろうろと歩き回った。僕を知らないメンバーにはきっと楽屋泥棒に見えただろう。
 このコンサートの醍醐味はバンマスの不真面目なトークとバンドの生真面目な演奏のコントラストだ。いつもご機嫌なビートを刻むリズムセクションに男1、女3という驚異的編成から想像もできない迫力あるトランペット。安定感のある厚みのトロンボーン、中学生から定年間近までカラフルなサックス。生真面目の弱さは時に顔を出す譜面への忠実さだろう。多くのメンバーが学生時代に吹奏楽を経験している。きっといまだに「星条旗よ永遠なれ」を暗譜で吹けるのではないだろうか。譜面の忠実な解釈を追求するクラシックと、コードとビートの中でどれだけ遊べるかを追求するジャズの両面を彼らは持っている。演奏以外のステージパフォーマンスをどれだけスマートにできるかも課題だ。今週末は岡山県倉敷市で開催される国民文化祭に栃木県代表として出演する。すでにチケットはソールドアウトだそうだ。どんなセットリストで臨むのか楽しみではある。
 別に演奏に参加するわけでもなく本番中はずっと袖から彼らを見守っていた。僕の居場所がここにまだあることがうれしかった。アマチュアバンドは難しい。みんなそれぞれの仕事や学校や家庭を持っている。その理解と協力がなければ、そして何より自分に精神的余裕と経済的余裕がなければ続けられない。だからみんなは幸せ者だよ。健康な証拠だ。僕が本格復帰するまで続いていてほしい。と言うまでもなく続いているだろうな。楽しいから。
 僕は今PAの本を23年ぶりに取り出して読み返している。楽器は変わらないのに機材はすげー進化してるんだよね。ミキサーもエフェクターもなんだかこの本では通用しない。でも大切なのは心意気だよね。つまり楽器なしで復帰する方法を企んでいる。PAとかMCとかVo.とかだ。ふっふっふっ。企んでいる。

今日のBGM
ニューヨークの想い / ビリー ジョエル
ニューヨーク物語/ビリー・ジョエル

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