「大逆転!大江戸桜誉賑」

 

全日程33公演の上演おめでとうございます。
3月28日に最高の千穐楽を迎えられたこちらの作品は、明治座さん創業150周年の“前月祭”というハレの舞台。

荒木さんがご出演くださったことで、同じ空間でお祝いさせていただくことが出来た喜びを噛み締めながら、春の香を楽しんでおります。

のんびり綴らせていただこうかなと思いますが、大変思い出深い「春」を約一か月間たっぷりと楽しませていただきましたので、長くなるかと思います。そしていつもの通り拙く偏った感想でございますので、もしもお読みいただける場合は、こんなふうに感じる人も居るのだなぁぐらいに留めてくださいますと幸いです。
 

3月4日、晴れ。公演初日。


ご出演は松平健さん、檀れいさん、コロッケさん、久本雅美さん…と普段は座長を務められている皆々様に加え、TVでお見掛けしてきた名だたる役者さんが盛りだくさん。そしてこの歴史ある明治座さんでの公演!ということで決して無礼をしてはならないと、お作法が分からないことにドキドキしながら観劇に向かいました。

そう、推しさんが「明治座さんに出演する」

それがこれ程までに幸せな事だとは…。

電車を降りれば駅内に公演ポスター。

錚々たる演者さまたちと一緒に空にはためく名が刻まれた「幟(のぼり)」。入口には沢山の団体名が明記された歓迎看板と、幅広い年代のお客様方。扉をくぐれば劇場内は華やかな装飾に彩られ、エスカレーターを上がると沢山のお店さんが軒を連ねて賑わっている。

 

 

気さくなお店の方とお話ししたりして、お弁当やお土産を買い込んで客席に着くと、早速お弁当を召し上がっているご夫婦やお友達と談笑してらっしゃるご婦人たち、ご家族...今まで体験したことのない空気や匂いで、なんだか本当に「お花見」や「お祭り」に来たような感じがしたのです。他の公演でも明治座さんに来たことはあるのですが、なんでしょうねこのワクワクする感じ…もう既に楽しい☺️

 

早速話が逸れますが、

実は公演期間中に何度か嬉しい出来事がありまして。いつぞやの観劇帰りのこと、サンバステップ踏みながらウキウキで清洲橋通りに出たら、ご婦人がタクシーを拾おうとされていたのです。上品なワンピースにハンドバックからは金色のテープが。車通りは少なく、杖をついてらして少し大変そうでしたので、失礼かと思いつつ「松平さん...ですか?」と伺ったら嬉しそうににっこり笑われて。私も「桜誉賑観てきたんですよ!」とお伝えしつつ車を拾うのをお手伝いさせて頂きましたところ「貴方はどちらまでお帰りになられるの?」と。名も知らぬ者を送ってくださろうという優しさはその方のお人柄もあられるかと思いますが、満開の桜を一緒に見てきた幸せというか...豊かな気持ちになったからこそという気がしたのです。乗車は丁重にお断りしましたが、めいっぱい手を振ってお別れして心はほっこほこでした。自分も推しさんと一緒に時間を重ねて、あんな風に素敵な笑顔になれたら幸せだなぁ…と。


また別日には、新宿駅で乗り換えに迷っていたご婦人方から声をかけて頂いたので、どちらに向かわれるのですか?とお尋ねしたら「明治座に」とのこと。嬉しくて浜町駅までお供させていただいたのですが、コロナ過で足が遠のいていたけれど久々の観劇なの^^とこれまた嬉しそうに仰っていて。年齢関係なく女子三人で「楽しみですね~」ってキャッキャしながら劇場に向かうのがとっても楽しかったのです。


この演者様たちだからこそ、明治座さんだからこその体験をさせて頂いたなぁと思っています。
 

 

この「大逆転!大江戸桜誉賑」は、細川徹さん脚本・演出のオリジナルストーリー。各ジャンルを代表する演者の皆さまの「代表作品」を彷彿とさせる演出や振り付け...時代劇や大衆演劇、宝塚やモノマネ、さらに映画やアニメなどなどありとあらゆる要素を盛り込んでの3時間半、しかもフィナーレはマツケンサンバを歌い踊る「懐かしくも新しいエンタメ」を体感できる、内容盛りっ盛りの大満足の内容なんです🪄✨

且つ、エンタメの中にしっかりと描かれている「物語」も良いのですよねぇ...。じんわりと染み入り頬が綻ぶ。わくわくしてほっこりして、胸に満開の桜が咲き誇る物語。

まだご覧になっていらっしゃらない方は、是非「秋のTV放送」をご覧いただけると嬉しく存じます。私も両親と観ようと思います!

 

🌸「明治座創業150周年記念前月祭 大逆転!大江戸桜誉賑」(おおえどかーにばるって読みます)

🎥ダイジェスト動画

📺時代劇専門チャンネル 2023年秋放送予定

 

ということで、ここからは徒然なるままに綴らせていただきます。

長いです。いや既に長いですが...。

 

客席からの景色

 

■第一幕

響き渡る柝の音と幕開き。
冒頭からこんなご褒美いいのですか?!と瞬きしちゃうくらい、松平さんの若侍姿を堪能させてもらえるオープニング。ツケ打ちでチャンバラを観るのが初めてだったので嬉しくて嬉しくて。刀をチャッと返して「峰打ちじゃ…(キリッ)」最っ高ですよね!
抜刀前の攻撃のいなし方も大層格好良いのですが、後々出てくるシーンで同じくチンピラをいなす殿の息子「秀宗さま」を見た時に、このオープニングを思い起こしてニッコリしてしまうのです。立ち居振る舞いが親子だなぁと☺️

松平さん演じる「亀井御門守」(かめいごもんのかみ / 殿と呼ばせていただきます)は、藩主として心理的距離感のある人物かと思いきや、人間味溢れるキャラクターで素敵ですよねぇ。皆の前ではキリッとしてたかと思いきや、檀さん演じる「お琴さま」の前では甘えん坊だったり、失礼を承知で申し上げますが「とっっても可愛い」。瞬間湯沸器のようにピーッと沸騰しては、ムッと黙って反省してたり(笑) 頑固そうに見えて柔軟で、新しい傘を生み出したりする聡明なお方。人って色んな一面を持っているものだよなぁというのを、するっと分かりやすく飲み込ませてくださるお芝居の凄さをじわじわと実感しました。殺陣はひらりひらりと華麗な見せ場が続いたかと思えばピタリと止まる剣筋が美しくて。台詞も置き方なのか、松平さんが言うと重みと説得力が凄いのですよねぇ。真似して口に出して言ってみるんですけど、全然貫禄がでない(笑)
(余談ですが、登場シーンで横一線にくっきりと見える殿の袴の「たたみ皺」。格の高い方であることを意味するそうで。良いものをきちんと保管できるような環境に暮らしていることを示すのですって!勉強になりました。)

冨田さん演じる殿の忍「弥右衞門」(やえもん)さんも素敵ですよねぇ。公演を重ねるごとに柔らかくなって。初期設定は殿より年上だったのではないかと勝手に思っているのですが、冨田さんにキャスト変更されたことで殿と秀宗さまの間ぐらいの年齢なのですかねぇ、陰でお琴さまや秀宗さまのサポートもされていたのではないかなぁなんて妄想してしまいます。殿の横で百面相しているのにもほっこりしますし、殿の無茶振り「やえも~ん(ドラえも~ん的な)」に、眉を八の字にしながら嬉しそうに応えているのを見てニコニコしてしまいます。入れ替わりすることになった理由を殿が言い訳してる時とか「え~🥺?!」とか「も〜😩」とか「ねー?!」っとかしてたり(笑) オッくんがお琴さんから怒られてる時は、これが日常なんだろうなぁと感じさせるように飄々と傘作り始めたり。でも一番好きなのは秀宗さまとアイコンタクトするところです。戦う秀宗さまを見守り、背中を預ける余白の心情...うぅ胸熱。

殿が町娘を助けた後に寄る居酒屋に現れるのが、コロッケさん演じる傘屋の「万吉さん」。万吉さんは久本さん演じる「お玉さん」の事が大好きですよね~。冒頭、お玉さんの登場シーンの「おったっま💓」から溢れ出ていますし、万吉さんが一番大切にしているものなんだなぁというのが劇中端々から伝わってくる。昼間っから飲みに行っちゃうダメ亭主な一面もあるけれど、女房を一途に想う、仕事にプライドを持っている情に脆い「ザ・江戸っ子」なんですよね。

お玉さんは、お芝居が大好き、そして好きっていう気持ちを素直に行動に移せる、言わば私たちのお手本のようなキャラクターで大好きです!情に厚くて純粋。万吉さんの女房...うん納得!と、するっと入ってくるのもすごいのですが、久本さんが凄いのは体で表現する輪郭なのではないかなぁと思っていて。あんなにか細い体型をされているのに、カラダやココロを形どる表現が飛びぬけて凄くて、傘屋の女将、奥方、恋する乙女、嬉しい、つまらない、楽しい、怒り…思い返すとパッパッと体の動きや輪郭が頭に思い浮かぶんです。

そして観るたびに凄いなぁと思っていたのは、コロッケさんと久本さんは物凄くお客様を「見て」いらっしゃる。ステージと客席の境界線をパッキリ分ける演目もあればそうでない演目もあって其々に良さがあると思うのですが今回は圧倒的に後者で。お客様を活かす空気作りというか…その達人の技に唸ってしまう。毎公演ビックリするくらい客層が異なるのがこの演目の良さでもあったのですが、客席の雰囲気が毎回異なっていてもお二人が出てくると空気が温まって、シリアスがより深まるんです!台詞も台詞じゃなくて、本心から言っているのでは?!って思うことが多々あってほんと魅了され続けました。

さてお話しに戻りまして、殿の入れ替わり宣言と傘屋夫婦の息ぴったり「そっちこそ〜!」から鶴亀城にシーンが移る際の場面転換時。この「オープニング映像」がめちゃくちゃ良いのですよね~。左右のモニターにキャラクターが映し出され、大広間には光の洪水が舞い踊る。和であり陽でもある曲の雰囲気と相まって「これから何が始まるんだろう!」というドキドキ感が大好物でした。

鶴亀城大広間、ここで初めてお目見えとなるのが奥方様「お琴の方」そう壇さんなんです~!もうとにかく美しい…🥹✨。お城にいるお琴さまは、気品を感じさせる空気感や所作、声がそれはそれは素敵なんです。3階席で見ていてもゆったりと数回するまばたきが見えるんですよ?!(この「奥方のまばたき」傘屋の女将さんになってからは全くしていなかったと思います)。
この作品で私が一番驚いたのは檀さんのお芝居への情熱かもしれません。奥方、傘屋の女将さん、忍び、そして母としての顔…。もちろん初めて挑戦されたという殺陣やモノマネもすごいのですが、「お上手になられましたねぇ」や「御門守は手ごわい男です」などなど各シーンで一つ一つ丁寧に、観るたびに刷新されていくお芝居を観るのが大好きでした。この大広間シーンでも「町人になってみたかったのぢゃっ♡」ってノリノリで着替えてきてワクワク顔して立ってるんですよね〜。そしてその隣には苦虫かみつぶした殿...最高でした(笑)

殿とお琴さまが初めて傘屋に越してくるシーン。胸がギュッとなる台詞があるのですが、なにより桜を見た時の二人のお顔が...(涙)「恋をした出会いの瞬間」や「一緒にいれる幸せ」を物語っていてジーンとしてしまうのですよね。やってられん!と早速言い出す殿に呆れることなく「もうお城にお帰りになるのですか?」って茶目っ気たっぷりに聞いてみたり。「ほんっとにお気が短いんですから」にも愛が詰まっていて。苦労があっても支えあって過ごされてきたのだなぁと。

父子の過去回想。
ここで初めて荒木さん演じる殿の息子「亀井秀宗」さまが登場するわけですが...あぁ今思い出してもお腹が痛いです(笑)
決闘シーンかと思いきやコロッケさん扮する殿(回想)が歌い始めた時も驚きましたが、まさか...まさか荒木さんがモノマネするなんて😂 会場が割れるぐらいドーン!って笑い取ってましたよね。初日は特に荒木さんファンはひーひー言いながら拍手喝采してました。そして千穐楽に近づくにつれてアクが強くなっていくコロッケさん...千秋楽は「ひぃでぇむぅねぇ...チャンッ」って言っていて荒木さんも噴き出してました(笑)

このシーンは19日ぐらいからですかね、秀宗さまが後ろを向いて肩を震わせて笑いを堪えていることが多くなって、観ていてとってもとっても嬉しかったです。私は荒木さんを応援し始めてまだ三年とちょっとなのですが、過去の円盤を含めても舞台上で表情が崩れることは一切なくて、ヒプステで共演している廣野さんも仰っていた通り「この人の集中力はすんごいんだから」って言葉の通りだなぁと思ってきました。でも舞台を降りれば内面は柔らかくて優しくて。フォトブック「History」で松岡さんが仰っていたような方なのだろうなぁと想像はしていたものの、舞台上でそれを垣間見ることなんて一生無いと思っていたんです。でもその柔らかさが出てくるぐらい、コロッケさんやご共演の方々にお芝居を預けられる、そして良くしていただいている環境なのだなぁと感動してしまって。
あとはこの演目が「楽しい」を題材にしているものだから。荒木さん流のお芝居を突き詰めていったものがこのシーンでは「和らぎ」なのかもしれないと感じて、ありがたいなぁとしみじみ思いました。コロッケさんが抜いた刀が果物ナイフぐらい短かった時に、ドリフかなってぐらい王道に秀宗さまがつんのめるのですけど、もしかしてこの公演中に吸収したのかなぁとか…。その後、即座に真顔に戻るところとかは荒木さんらしくてニコニコしてしまう。

第二幕「橋のたもと」でのお玉さんとのシーンでもそうなのですが、ほんっとに柔らかく笑っているんですよね。ふふ☺️お玉さんのアクションを真似して繰り返したり。もちろん純粋に楽しんでらっしゃる部分もあると思うのですが、真似することでお玉さんが“より面白くなる”のだなぁと思ったり。もう色々と感動でした。

ここで歌うのがアリス「チャンピオン」なのは、城を出てゆく秀宗さまの心情を歌っているんです…よね?たぶん。歌が聞けて、しかも「よう来たな」までやってもらって爆笑だったのですけれど、さらににっかりさんの剣舞までオマージュしてくれていたり...色々胸アツでした。

 

📺アリス「チャンピオン」

(めちゃ渋カッコいい!堀内さんパートを秀宗さまが歌っています)

 

私の勝手な妄想ですが、秀宗さまは父上のことをとても尊敬していて、実はずーーと大好きなのだと思うのですよね。小さいころから自慢の父で、力になりたくて剣術や学問を習っていた。そして学びの過程で、これからは武力ではなく法の力で国を治めなくてはならないと感じた事を上手く伝えられなかった。実母が亡くなり男所帯になったこともあったかもしれませんし、なんにせよ口下手で気の短い似た者親子なので(笑)

回想シーンで父から「勘当じゃ!」と言われた後のなんとも言えない表情。ついカーッとなって言ってしまった買い言葉。ぷんすこしてベタベタ足を踏み鳴らしながら去っていく後ろ姿。父への想い。やりたいこと、成したいことの志し。そしてあの殿様の血を引いているのが分かる、素直さと短気なところ。
物語全体の「楽しい」という雰囲気の中で、朴訥とも言える「心」を描いて見せる荒木さんのお芝居に本当に、あぁ観れて幸せだなぁ!と思ったのです。

その後の引ったくりから着物を取り返すシーンは、ちょっと見せ方が変わっていて、あくまでお玉さんを軸にしているのも最高でした。お玉さんが一目惚れして推し変するほどの「ヒデ様像」。取り返した後の第一声とか、お玉さんビジョンのキラーンッって笑顔とか、去り際のさりげなーい「ハハッ」とか、、、。初めてご覧になった方は、先ほどまでの子供のような秀宗さまと、浪人「ヒデ」さまが同一人物だとは分からないのではと思いますし、きっとそのように演じてらっしゃるのでは?なんて思っています。

さて「傘屋」のシーン。お琴さまの言葉は、殿が「生粋の殿」なんだなぁというのをしみじみと感じさせますよね。「庶民の皆さんには弥右衛門はいないんですよ」...そうかそこからか...流石です殿(笑)って思うのですが、その後に弥右衛門を呼び戻して「魚を食べておけ!傘を売ってくる(プンスコ)!」って出ていくのを、また愛おしくてたまらないっていうように見ているお琴さまが良くてニコニコしてしまう。


そうそう、この時傘を買いに来た町人(岩崎さん)もとっても素敵ですよね。その日の殿の傘の作り具合とか会場の雰囲気で、リアクションを大きくしたり控えめにしたり。祭りで再開した時のべらんめえ口調や、お玉さんを三度見くらいしてプルプル顔を横に振る忍び役も素敵でした。


ちなみに殿があんなにも庶民事情に疎いのは、堀田の策略だったのではと妄想しています。自分が扱いやすいように。万吉さんを甘やかしている様子を見てもそう思いますし、聡明な秀宗さまを呼び戻さないのもそれなのかなぁと。

鶴亀城内、万吉殿さまのモノマネもすごかったですよね~。確定老中に加えてお客様の年齢層や反応を見ながら、鶴田浩二とかキンプリ便とかバリエーション入れてくださるのが凄すぎて(笑)


そしてその後の「殿とお琴さまのモノマネコーナー」...最高でした。バイキンマン、トトロ、ネコバス、イヌ、オットセイ、オットセイの三三七拍子、ネコ、ニワトリ、ネコとイヌ、ネコとイヌとオットセイ、ヒツジ、イヌのクリスマスソング、、、、もっとあると思うのですが、これを組み合わせでバリエーションつけてやってくれるのでもう大変😂千穐楽は組み合わせがめちゃくちゃ長くて、クマさんが「殿様…安心して。カンペ用意してあるから👍」って言ってて爆笑でした。
(ましてやその後の父子邂逅シーンで秀宗さまもモノマネしてくださるようになったので私の心ははちゃめちゃでした。ちなみに秀宗さまのモノマネで一番お上手だったのはニワトリ、それから音程完璧だった犬のクリスマスソング。めちゃくちゃ可愛かったです~)

モノマネの内容、バイキンマンは固定なのですが2個目は日替わりで。そのシーンが来るまで殿もお琴さんも「教えてもらえないの」ってカテコで仰っていました(笑) コロッケさんのお手本見ながら「これやるの?」って様子でお二人で目を合わせて笑ってしまったり、とっても可愛らしかったです。いつだったか、殿が目をまんまるにして「うんまぃ!😳✨」って感嘆するくらいお琴さまがめちゃくちゃお上手だった時があったり。本番中に楽屋から変な声が聞こえると思ったら一人でモノマネの練習されている松平さんだったり...お二人の貪欲なお芝居熱というかエピソードが聞けたりして嬉しかったです。あ、あとお手本で出てくる吹き出し内のコロッケさん、千秋楽は「殿の顔だけ切り抜きお面」付けて出てらして...もうお腹よじれそうでした。

その後のお琴さんが「オッくん!謝ってらっしゃい!」と殿を叱るシーン。ごねる殿もめちゃくちゃ可愛いのですけれど、ピシャリ!と扉を閉める時に「シャーッ!」って演っている回があったり(その日の日替わりモノマネの猫をフューチャーして)、外れてしまった扉をガコッと足で蹴って閉めたり(忍びの足癖が垣間見える…)お琴さん最強説でございました。

「お祭り」シーンも見どころ沢山すぎましたよね。棟梁(コロッケさん)の「まつり」が聞けるのも美味しすぎますし、「傘が売れた~」って子供みたいに喜ぶ殿とか、心配そうに後ろで見ているお琴さまとか。
でも一番は、殿とお琴さまのお団子シーン。ハムッと口にして目を見開くお琴さまに毒でもあったのかと驚く殿、でもその後の「美味し~い🥰」に殿も口にする。「愛する者とだんごを食べて、みんなで笑う。それが誠の幸せなのかもしれないなぁ…」という殿の言葉がずっと心に残っていて。しかも日を追うごとに深まっていって、なんとも言い表せない大切なシーンだなぁと思います。
だからこそ荒寺でのお琴さんの表情が際立つ。第一幕の幕が下りる前のあの表情は、第二幕の墓場シーンにも繋がるお芝居だなぁと。

 

メモ[第二幕感想] 後編へ続く

書きたいことがありすぎて2ページになっちゃいました😂

 


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