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映画「漆黒天 -終の語り-」ほんっと面白い作品ですね☺️

大ヒットおめでとうございます🎉
毎日毎日、熱に浮かされたように漆黒天のことを考えながら日々を過ごしておりますが、考えれば考えるほどに無限に広がる迷路を彷徨っているようで…はー、楽しい。

幼少期の旭太郎が殺めた町人さんが、喜多と名無し出会いシーンで生きていたように見えて、
・旭太郎 タイムリープ説
・旭太郎 吸血種説
・陽之介 幽閉育成説
と、どこかで観たような設定を考えてみたり(笑)

一方ちょこっとまじめに、時代的に与力と義賊の抗争なのかしらと妄想したり。破落戸集団に見えても、逆から見れば世直しを掲げる日陰党。その仲間たちを、与力に殺された旭太郎と…なんて設定を考えるのも楽しくて仕方ありません。
がやはり、何と言っても旭太郎と陽之介、そして名無しの精神世界を探ることが愉しすぎて。

夜が一番長く太陽の力が一番弱まると言われる「冬至」。闇の象徴である冬至から、旭のように力強く生き抜く希望を授かった旭太郎。「宇内」という天下・世界の名の下に陽の力を持って生まれた、宿命に縛られる陽之介。

少々自分のことに話に逸れますが。年齢を重ねるごとに、両親がどれだけ私を愛しんで育ててくれているのかを実感することが増えてきまして。幼い時の記憶、経験、あの時叱ってくれた言葉。振り返り、思い知り、感謝が募る日々を過ごしていたりします。


そんな感情を知る事もできず、化け物と言われてきた旭太郎。「人を活かす剣」の難しさに苦悩する陽之介。力や崇拝だけでは足らず、正義だけでは押し倒せず、二人の魂が呼び合って。己と他人の境界線ってあいまいで、太陽も月もそれぞれを知らずに美しく輝いていられるのに、日食でぴたりと重なったとき、各々が各々を際立たせて心がざわりとする。

常に存在する陰と陽。表裏一体で、どちらかが欠けては生きられない人のように、結局最後に生き残ったのは、二人が融合した「名無し」なのではないかと思っています。最後のシーン、瞳の光が漆黒に塗りつぶされて、美しい笑みになる。哀しいけれど「名無し」として生きる事が希望だったのかもしれない。仄暗くて漆黒の精神世界。

名前や生まれに縛られて生きてきた二人が「名前なんてどうでもいいじゃない」という言葉に救われる。喜多ってすごい子ですよね。

何れにしても、見るほどに荒木さんのお芝居が深みがあり過ぎて、何回かに一回は考察せずにただ荒木さんのお芝居楽しむ、という事をやっております(笑) 大人旭太郎と陽之介の出会いシーン、玖良間邸で全身怒りと悲しみを押し殺す名無しシーン大好きです。ちょっとしか出てこないのに大人旭太郎の全てが好きすぎて…。

舞台挨拶では、お芝居が心底好きな役者仲間さんたちに囲まれて楽しそうな荒木さんが見れて幸せでした☺️

早く舞台「始の語り」が観たいですし、それまでに出来うる限り映画を見て楽しみたいと思います。

 

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