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小田原のアラベラです。 

 

先日、用事で銀行に行った時のことです。

 

私がその銀行の狭い駐車場に入り、車を

止めようとしたときに、急に横から杖をついた

老人(80代くらいの男性)がふらふらと

車の前に出てきました。

 

私はびっくりしてあわててブレーキを踏みました。

と言っても、私はほとんど止まっている状態の

時だったので、念のためにブレーキを踏んだだけ

でしたが…。

 

そのおじいさん、私の車の前に出てきたにも

かかわらず、特に驚く様子もなく。また慌てて

よけるでもなく横切っていきました。

 

車を止めて店内に入り、その日は私の担当者と

少し話をする予定になっていたので、

椅子に座って待っていました。

 

すると、さっきの老人が店内に入ってきて、

案内係の男性に、

<うちの車がないんだよ!どこに行ったんだ!

車が見当たらない!どうしたらいいんだ⁈>と

大きな声で話していました。

 

案内係の男性も、困った様子で、

<どこに止めたんですか?>

<誰かに乗せてきてもらったんですか?>

などと対応していました。

 

要するに、銀行まで、どうやら孫(男性)に

乗せてきてもらったのだが、用事が終わって

外に出ると車が見当たらなかったという

ことのようでした。

 

 

案内係の人が、電話して迎えに来てもらったらと

言っていましたが、おじいさん曰く、

連絡先が分からないとのこと。

 

よく聞くと、おじいさんもいざという時のために、

携帯電話を持ってはいるけれど、失くすと

いけないから家に置いてきたとのこと。

孫の電話番号も携帯に登録されているから

覚えていない。

かろうじて自宅の電話番号だけは覚えているとの

ことで、銀行が電話を貸してあげて、

自宅にかけたようでした。

 

結局、乗せてきた孫はおじいさんを下した後、

友達のところへ遊びに行ってしまったらしく、

おじいさんはタクシーで帰宅することに

なりました。

 

 

このやり取りを見ていて、いろいろなことを

考えました。

 

まず、おじいさんを下した孫。おじいさんの

帰りのことは確認してあげなかったのか。

 

おじいさんが出かける時にはいつも携帯電話は

失くさないために自宅に置いてくるというのも

なんのための携帯電話か…?

 

おじいさんの歩行状態はかなり悪く、

杖は左右2本使っていました。

2本使いの杖歩行は危なっかしく

見ていてもハラハラしました。

 

私が見た所、(失礼ながら)おじいさんの言動は

少し認知症と思われるようなところも

見られました。

受け答えの言動や、モノを出し入れする仕草も

よくわかっていない感じでした。

 

これからの時代、このようなお年寄りが一人で

外出することもますます増えてくるのでは

ないかと思います。

 

周りの人が親切な対応、適切な対応を

とれる場合はいいですが、

そうでない場合も想定されます。

 

高齢化、いえ超高齢化社会の中では

いくらITやAIなどの技術が進歩しても

人としての対応がまだまだ求められます。

 

技術などが発達しても、人の優しい行動が

なくならないことを願いたいものです。