介護旅行・終活・世界遺産のことはお任せ!

小田原のアラベラです。

 

オーバーツーリズムについて何回か

ブログにあげてきました。今日はその6回目。

 

とにかく最近マスコミでも頻繁に取り上げられる

<オーバーツーリズム>は、

やはり、観光業、旅行業関係に携わっている人

にとってはかなり身近なテーマですが、

観光とあまり関連がない方にとってはまだまだ

自分事としては捉えにくいというのが現状です。

 

今日はスペインで実際に問題になったこと

についてご紹介してみようと思います。

 

スペインの西地中海のバレアレス諸島に浮かぶ

マヨルカ島は、かつては金持ちがひっそりと

休暇を楽しむリゾート地でした。

近年は世界中から観光客が押し寄せています。

かつて、ショパンが好意の逃避行?の末に

愛人ジョルジュサンドとこのマヨルカ島に

滞在したということはよく知られています。

 

 

観光客数は増加しても客単価が下がり、

地元住民への経済効果はほとんどないと

指摘されていて、観光客を受け入れれば

受け入れるほど、地元の負担が重くなっている状況。

公共サービスが崩壊寸前と言われています。

 

また、過剰なパーティー・イベントや酔っ払いの

増加で、現地の文化や生活環境が損なわれて

いるとのこと。

 

2018年にはスペインで初となった

民泊禁止規制が施行された。

複数世帯が居住するマンションなどの民泊

利用を禁止するもので、違反した業者には

最大40万ユーロの罰金が科せられるとのこと。

 

あの手この手で観光公害に対処すべく、

観光大国のスペインでもいろいろと工夫が

されているようです。

 

マヨルカ島は、人口約90万人の島ですが、

年間1400万人もの観光客が訪れます。

1日あたり地元住民の水の使用量は105ℓ

なのに対して、観光客は278ℓを使用するそうで、

下水処理だけでも相当の負荷がかかっています。

その他にも込みの問題、騒音問題なども

酷くなっているそうです。

 

 

こうしてみると、本当に世界中の観光地での

<オーバーツーリズム問題>が深刻に

なってきています。

 

自然破壊にもつながるし、動植物への影響も

心配です。

それよりなにより、元々そこに暮らしている

地元住民の生活が脅かされている状況は、

早く何とかしないと… と思います。

 

本来観光、旅行は人間にとってとても

楽しいモノであるはずなのに、

その観光客のせいで、平穏、普通の暮らしが

出来なくなりつつある人々がたくさんいることを

知る度、心が痛みます。