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小田原のアラベラです。
世界遺産が正式登録されるまでには色々な手続きや、審議があります。
どのような経緯で登録に到るのでしょうか?
そのあたりのことを少し紹介したいと思います。
◆世界遺産の登録を目指そうとしたら…
1.世界遺産条約を批准する。
2.暫定リストを作成する。
3.この暫定リストに記載された遺産の中から、推薦への要件が整ったものを
1年に上限2件まで世界遺産センターに推薦する。(推薦書を2月1日までに提出する。)
(文化遺産・自然遺産それぞれ上限1件)
4.推薦書が受理されると、世界遺産センターは、
文化遺産なら、ICOMOS(国際記念物遺跡会議) に
自然遺産なら、IUCN(国際自然保護連合) に 現地での専門調査を依頼する。
5.現地調査。(通常その年の夏頃。)
6.各機関が、翌年の世界遺産委員会の6週間前までに、世界遺産センターに
現地調査の報告書を提出する。
7.その評価報告書をもとに、世界遺産委員会で登録の可否を審議する。
(3~7までに約1年半を要する。)
ざっとこんな感じです。
世界遺産委員会は、毎年だいたい6月か7月に開催されることが多いです。
ですから、日本では、ゴールデンウィークの頃(5月の初旬)に
「今年は『○○』が世界遺産登録へ!」というニュースが流れます。
この“へ”がポイントです。現地調査の結果が登録にふさわしいと
報告されたのを受けてのニュースなのです。
その後に開かれる世界遺産委員会で審議され、決議されると
正式決定ということです。
ちなみに、現地調査の報告では世界遺産にふさわしいと言われていても、
本番の世界遺産委員会で否決されることもあります。
また、反対に調査報告では登録延期を示唆されていても、
正式決定される場合もあります。(よく言われるロビー活動っていうものの成果?)
私個人的には、ユネスコが理念として掲げている『世界平和』のための世界遺産という
本来の意義を全うする審議であってほしいと思っています。
決して商業ベースにのったり、損得で世界遺産を決めないでと願っています。