ユング心理学では夢は自己が創る自作自演の劇であると言われる。すなわち、自己が脚本を作り、舞台を作り、演出をし、俳優を演じる。
セスから見るとこの現実の人生そのものが自作自演の劇である。
魂が脚本を作り、舞台を作り、演出をし、俳優を演じる。
あなたも俳優を演じつつ、あなたの劇が進行している。
夢と現実とは同様な構造であり、実在である。現実の方が物質界に強く焦点を合わせているので、意識がトランス状態になっている。また、タイムラグがあることが夢の世界と異なっている。
まどろみの時には自分の信念、思考、イメージが物質界のようにタイムラグがなく直ちに世界となっていく。このまどろみの夢も一つの実在界である。
もう少し深く眠りに入り、いわゆるレム睡眠の時、人格はまだ肉体とのつながりを失っていない。また覚醒時の意識をある程度保っている。この時、可能的世界、過去、未来の人格の世界を訪れる。夢の世界では別の記憶をもっている。そこで出会った人、場所は覚えている。夢の世界は夢の世界の秩序がある。時間、空間にとらわれた覚醒時の意識がとらえると混乱しているように見えるだけだ。夢を思い出すときに、覚醒時の意識の信念によって、ゆがめられる。
深い睡眠の時は、人格は肉体とのつながりを失い、覚醒時の意識もなくなる。この時、人間の本来の世界でもっとも活躍している。人間がもっとも充実した生を送っているときである。魂は覚醒時も、睡眠時も同様に意識を持ち、思考し、感情をもっている。
セスによると、睡眠時間は5時間ほどでよいという。あまり長く眠ると、筋肉が硬直し、柔軟性を失う。人格が肉体に入りにくくなったり、夢の世界の知恵を持ち帰りにくくなる。
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6.死後の世界
眠りと死は兄弟であるという言葉があるように両者の過程は似ている。死については一般に恐怖心をいだいているが、何も恐れるものではない。誕生は死より衝撃を伴う。死は眠りと同様、苦痛と肉体から解放される容易な過程である。
死ぬとその人の信念にそった世界が展開する。
天国を信じるものは天国の世界が出現する。たいていの場合、ワンパターンな天国に退屈して放棄するが、それに執着する人がいる。
次への過程が遅れるので、死後の世界の教師たちがその中にはいって説得する。
あるいは罪のために地獄に堕ちると確信している者は地獄の世界が展開する。これも教師が間違った観念から脱するようにしむける。
このように死の直後は眠りのまどろみのようにその人の信念にそった世界が展開する。
死者が地上に執着をもっていて、死んでいることを知っていても死んでいることを受け入れない場合がある。そして、次の段階への移行を遅らせてしまう。
その執着が強いと選択の前に不幸な輪廻転生をしてしまうこともある。
また、死んでいることを自覚していないこともある。死後を信じていない者に多い。やはり地上に執着しているため、自分の家や周囲をうろついている。
多くの宗教家は自殺者にはその報いを受ける過酷な運命が待ちかまえている、といっているが、自殺も特別な罪が待ち受けているわけでもなく、最悪でもない。
ただし、直面しなかった問題は次の機会に直面することになる。
また、自殺者が自殺によって意識を永遠に葬り去ることになると信じていたなら、それは進歩の障害となる。
罪に対する罰と言う信念があるとさらに障害となる。
ここにも真の状況を説明する教師がいて、様々なセラピーが施される。
やがて、選択の時期が来る。選択には3通りある。
1つは輪廻転生の道、
2つは過去生に焦点をあて、そこで起こった出来事に様々なヴァリエーションを創り出して、新しい体験の素材とする道、
3つは他の可能的世界に入る道である。
論理的な人は第1の道を、完璧主義の人は第2の道を、直感的な人は第3の道を選ぶ傾向がある。
選択の前に中間状態がある。休息の場である。親類、縁者からの交流のほとんどはここで行われる。生きている者も夢の状態の時、ここを訪れる。ここで友人、知人を作る。彼らと輪廻の時の体験を語り合う。
また、選択の前に自己検討の時期がある。自分の全人生が手に取るようにわかる。ここで魂の本質を理解する。また、他の輪廻する人格に気づくようになる。
そして、より進化した人格から助言を受けたり、過去生に知り合った人々と感情的な結びつきをもつ。その結びつきは生前の人間関係に勝る場合もある。
この休息と選択の時期にあらゆる問題が考慮され準備がなされる。それに対しあらゆる相談、助言がなされる。ここで次の生のあり方を計画することを学ぶ。
しかし、様々な理由でその前に転生してしまう人がいる。これは通常不幸な出来事であるが、長い目で見れば失敗から大きな教訓を学ぶことになる。
時間的な取り決めはないが、次の生まで3世紀を越えることはまれである。あまり次の期間まで長いと転生が難しくなり、地上との感情的な結びつきも弱くなる。
霊媒を通じた死者のメッセージは多様で矛盾してるように見えるが、死者の体験が多様だからである。
死者は自分が知っていることを説明しているのであるが、多くの場合、死者は選択の前段階にあり、生前の古い信念で現実を認識している。
信念体系が同じだから、生者と関係を持ちやすいのである。運が良ければ、死後学んだ知識を伝えてくれる。