ずっとずっと、ヴァイオリンは
ソロで人前に出られませんでした。
大人になってから始めたヴァイオリン。
一番最初にお習いした年配の偉い先生は、
発表会には声をかけて下さらず、
数年は見学に行くだけ。
出演者は50人を超えていたので、人数的にも下手な大人も、いらなかったのでしょう。
その発表会の雰囲気は楽しいものとは言い難く、暗い会場、スーツ姿のセレブな保護者の方々、子どもさんは特に、難易度の高さを競いあっているかのよう。批評されている雰囲気がありました。
発表会に声をかけて下さった頃には、私が出演を敬遠しました。雰囲気が怖すぎて、、
その後にお習いした先生の発表会でも、
ソロはやはり勇気も出ず、
出たいという気持ちもなくて、、
「1人で前に出られないなんてね」
と先生に言われたこともあります。
アンサンブルでは出演しましたよ〜
こちらは楽しい思い出があります。
そんな訳で、今回の発表会が
ソロ初挑戦でした。
今までのヴァイオリンの日々で
あったこと、出会った方々を思い起こすと、
「私、ヴァイオリンで辛かったんだなぁ~」
と、発表会へ向かう電車の中で
涙が滲みました。
今お習いしている先生に、
「発表会はぜひ出て下さい!」
と明るく言われ、
「ヴァイオリンでは超ド緊張の
上がり症ですから!!」と何度も
お伝えしても、逃げ切れませんでした💦
もう逃げ続けるのは限界のよう、、
腹をくくり、
「先生に私のヴァイオリンでの上がり症を
見て頂こう。それでこれからどうすれば
よいか、一緒に考えて頂こう。
それを目的に、一人で舞台に出て、
帰って来られたらよし!」
とハードルを下げまくりました。
こちらのホール、リニューアル前の
子どもの頃は、毎年ピアノ発表会で
訪れていたようです🎹
発表会は、他楽器の先生方との
合同発表会でした。
全く知らない方の中で、偶然ピアノの友人と
再会し、演奏もお聴きできました
ミシェル・ルグラン
『シェルブールの雨傘』☔
伴奏は鍵ハモの相方さんが務めて下さり、
私達の好きな曲です。
伴奏を、心を込めて
一生懸命弾いて下さっているのが
伝わってきます。
移調し、アレンジされ、全部書き起こして
練習を重ねて下さいました。
まだ本番映像が来ていないので、
リハーサルの一部を載せますね。
この最終リハーサルより、
本番の演奏が一番良かったのは、
嬉しかった🎻
ヴァイオリンの本番では
酷い上がり症なので、いつも手が震えて
おかしな自分になるのですが、
今回は何故かそこまででもなく、
曲に入って、弾くことができました。
弾き終わり、袖に戻ってきたら、先生が
「よかった、すごくよかったよ。緊張はしていたけど、良い緊張。身体はのびのびしてたよ」
「2段も3段も上がった。あけみんとさんが大きく見えた。気にしてた雑音もなかったよ」
と言って下さり、ほっとしました。
管楽器の先生からは、
「よかったです〜!聴き惚れました」
声楽の先生からは、
「自分の音楽を持っていると思った」
とご感想を頂いたことが、
本当に嬉しかったです。
今の自分はこんなです、と
そのままお見せしよう。
本番では失敗するかもしれないけど、
それはそれでいいかな、と
思えるようになったのが
大きかったかもしれません。
最終レッスン、最終リハーサルでは
今の自分を出せたので、
本番では欲がなかったのも、
よかったかもしれません。
伴奏の相方さんにお礼をお伝えしたら、
こんなお言葉を返して下さいました。
「音楽に完成はないので、誰でも永遠に
茨の道は続きますが、人との出会いを楽しみながら、これからもお互いに頑張りましょう」
とりあえず、
トラウマは乗り越えられたかな?
これからも
次の目標に向かって精進します。