先日、ちょっとおかしな光景を目にしました。場所は大阪だったのですが、あるお笑い芸人さんに普通の女性がサイン をお願いしていたのです。お願いしていた、という表現は優しすぎました。強引にサインさせようとしていた、というべきです。お笑い芸人さんは大阪や関西圏では割と顔が知られた人で、私もテレビで見たことがあります。一般的にはあまり知名度があると言えませんが、熱狂的なファンもいる人です。



その芸人さんが、見た目40前後の女性に服の袖をひっぱられています。「さっきからお願いしてるやん!なんでしてくれへんの!」と大声で喚き散らされながら、サインをねだられているのです。芸人さんも最初はしてあげようと思っていたかもしれません。でも気持ち悪くなったんでしょうね。とにかく逃げようとして女性の手から袖を離そうと頑張っていました。しかし面白いくらいに女性のほうが力が強いのです。



その女性は(喚いている中から拾った情報ですが)その芸人さんの熱烈なファンで、若い頃から追いかけているとのこと。ここで逢ったが100年目、とにかくサインをしてくれないと私は一生後悔する!してくれないなら死んでやるぐらいの勢いで、芸人さんをまくし立てていました。結局あまりの騒ぎに近くの交番からおまわりさんが駆けつけ、女性は交番に連れていかれました。



傍目から見ている分には「なんだあのおかしな人」となりますが、被害にあった芸人さんはきっと怖かったでしょうね。女性の顔つきもすごかったですし、本当にこれを逃したらもう後はないんだ!という無駄な迫力がありました。きっといい人なので普通にお願いすればこそっとやってくれそうな芸人さんなのに。あまりにも突然だったのできっと女性は興奮してしまったんでしょうね。



自分の利益のためとなると、周りや対象になる人の迷惑など考えない人っていますね。女性が普段からそうなのかわかりませんが、その素質があったことだけは確かでしょう。普通の理性があれば、そこまでやったら迷惑だとわかるものですからね。まあ相対的に大阪のおばちゃんはそこらへんの倫理観が微妙な人が多いですけど・・・。同じ関西人としてちょっとなんだかなあと思う出来事でした。



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