消化不良なおもいをかかえて迎えた翌朝


目が覚めたら

いつも出勤時間の早い娘は

すでにいなくて泣き笑い


『いってきます』の連絡とともに


『来た来た』とスクショが

送られてきてました


親戚のおじさん化したあの人からで

『近く、エディオンにエアコン買いに行く

今日行くかも?

それからこっちの家の〒と住所

母の名前を教えてほしい

いつ(母)がデイで家にいないかも教えて』

という内容でした


娘は、出勤してからLINEに気づいたらしく

『返信が送れなかった』



きっと昨夜は頭に血がのぼり

おもってもないことなのかなんなのか

『自分には関係ない』なんて言ったものの

クールダウンして思い直したのでしょう



娘は仕事だし

娘が帰ってきてから

どう返信するか考えようと

おもっていました



母は朝からデイへ



朝ごはんを食べたり

洗濯をしたり

娘のせき風邪がうつって

体調も万全ではなかったの

でちょっと横になったりして

過ごしていました



ふと、スマホを見ると

数分前に親戚のおじさんから着信


き、気づかなかった💦


マナーになってたから💦


履歴を見ると

2時間近く前にも着信が…


もしかして?

うちにやってきた?


おそるおそる

玄関の窓のすきまから外を覗いてみると

駐車場に車が止まってて

親戚のおじさんが

近くに立ってました滝汗


わたしの車はあるから

留守にしてるっていうのは

無理があるけど


わたしは居留守を決めこ

ことにしました


会いたくないから


そんな単純な理由ではなくて


いつからか

この人の姿を見ると

いや、正確には

着信やLINEに

名前が表示されると

心臓の鼓動が

耳元で聴こえだし

口から心臓が

飛び出そうになり

足がガクガクとし

いわゆる【パニック状態】

なるようになったんです


おそらく【社交不安障害】の

視線恐怖症】という

やつだとおもいます



わたしは

ふるえる手足をせいいっぱい動かして

家に侵入できる入口にすべてカギをかけ

2Fに上がりました


ただ問題は

2Fにある裏口の入口です

この入口だけは

この人が合鍵を持っていて滝汗


おそるおそる裏口の入口に

近づいたけれど

いる様子はない



そうよね、電話に出ないんだから

きっと入って来ないよね

そうおもいつつも

でももし入ってきたらどうしよう

中からドアノブをひっぱっとこうか?

どうにか開かないようにする方法ないかな?

必死で考えていたところ


かすかだけど

わたしの名前を呼ぶ声が聴こえました


えっ?えっ?

電話繋がってる?

あわててスマホを

見たけどちがう


もしかして

そっと裏口から離れ、

隣の部屋との境のガラス戸から

そっと顔だけ覗いてみたら


入ってきてました😱

どうやら1階の母の部屋につながる開き戸から

そこだけ鍵が開いてたんです

たてつけが悪いから普段誰も出入りしない入口


『あっ良かった、いた』とか言って



『なに?』


わたし、すごくこわばった顔を

して訊いたとおもう



『LINEも電話もしたんだけど

エアコン買いにいこうかとおもって』



『見てなかったから

気づかなくて

あの…体調が悪いんよ

体調が…

体調が悪いから』


油断すると

口から心臓が飛び出ちゃうんじゃないかって

ドキドキしながら

わたしはそう答えました

どもりながら…


あの人は、苦笑いを浮かべて

やれやれといった表情で

そっとドアをしめました


なんともいえない

複雑なきもち


恥辱を受けた気がしました



言い訳になるけれど

ここ数日、せき風邪で体調を崩し

また母のことで心配事があり

メンタルもやられて

家の中は散らかり放題散らかっていたから


まるで

すっ裸を見られたような

きもちになりました