わたしが小学5年生のときに
他界した母方の祖母
だいすきなだいすきな
おばあちゃんでした
母方の祖母で
離れて暮らしてはいたけど
おなじ市内だったから
しょっちゅう会えて。。。
母の実家は
祖父が1代で築いた家業が大成功し
裕福な資産家でした
資産家の奥様といえど
弟子や使用人を何十人と抱えた家の妻
祖父は(わたしにはイメージつかないけど)
厳格で不器用で見事なまでの亭主関白ぶり
そんな資産家の奥様の立場の祖母でしたが
奢ったとこもすましたとこもなく
どこまでも謙虚でおだやかな
そしていつも笑顔を絶やさない人でした
祖母は幼い頃からかなりの苦労をしたらしく
母から
『おばあちゃんは【おしん】のような
苦労した子ども時代を送っていた』のだと
よく聞かされていました
【おしん】ってみなさんご存じでしょうか
昭和58年に放送された
NHK連続テレビ小説なのですが
作品では、おしんの幼年期の苦労を描いただけではなく、義理や周りを見ることなく他人を押しのけてまで銭儲けをしてもいずれ自分を追いやってしまう、
人として本当に大切な物は何かというメッセージが、
おしんが人生の歩みの中で出会ってきた
たくさんの恩人の言葉を通して散りばめられている。
のだそうです
わたしは子どものころ
このドラマを観たのですが
子ども時代は
これって
とんでもない虐待じゃないか
と思わせるような
過酷で目をそむけたくなるような描写が
何回もありました
祖母はそんな過酷で苦労した幼少時代を
過ごしてきたとはとてもおもえない
ほどでしたが
母やおばたちが
『おかあちゃんは本当に
苦労してきたんだから』と
本人に言っているところも
何度も見てきたので
やっぱりそうだったんだと。。。
そんな祖母は
どんな事に遭ってもかならず
そこに一条の光を見つけるのが得意な人
でした
どこかに神様に感謝することを見つけて
自分を励ます人でした
だからこそ
いつもくったくなく
笑顔でいられたのかもしれません
仏教には
【知足】"足るを知れ"
という教えがあります
雨露をしのぐ家があり
1日3食いただける
それがどんなに恵まれた環境か
祖母は身をもって知ったのでしょう
祖母の最期は
胆管がん闘病の末でした
黄疸で真っ黄色になった
痩せ細った身体に
おなかだけ腹水で臨月の妊婦のような状態で
最期は意識はなかったけれど
意識がなくなる前に会いに行ったとき
苦しくてしょうがないだろうに
それでもせいいっぱい
笑おうとしてくれていました
たった11年しか
いっしょにいられなかったけれど
祖母から学んだ教えは
今もずっと残っています
ただ、わたしは
人間が未熟すぎて
とても祖母のようには生きれないけれど