○書籍「NHK『100分 de 名著』ブックス 孔子 論語」/佐久 協・著 | 悪の司令官の耳目思記(じもくしき)

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 NHKのEテレ(教育テレビ)の番組『100分de名著』で扱った、遥か昔の中国で『孔子』が残した『論語』を現代の言葉で解説している書籍で、初版とNDCは2012年2月25日/123.83です。

 今は四字熟語になっている『温故知新』って、論語から来ているとは知らなかったなぁ。


 興味深いと感じた論語を幾つか紹介。

◇「これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず」
 (ものをただ知っている人は、それを好きな人には敵わないが、それを好きな人は、それを楽しんでいる人には敵わない。)

 著者は「知る」と「好む」の差は理解出来るが、「好む」と「楽しむ」の差がよくわからないらしいが、筆者の考えでは、「楽しむ」≒「クリエイター」ではないかと。

 音楽で例えると、「聴いたことがある」と「ファン(オタク)」が、「知る」と「好む」であり、「楽しむ」は、「演奏」かと。


 筆者は、緊急事態宣言が発令されたおかげで、読書や映像視聴は楽しんでいるが、執筆活動はまだ楽しめていないことを実感。思わず、ソーシャルゲームを始めてしまい、夢中になってしまった。

 緊急事態宣言が解除され、スマホでの執筆活動を再開する際に、どうしたら楽しんで出来るかを考えた結果、ソーシャルゲームをヒントに、作業用BGMとしてゲーム音楽をスマホで流しながら執筆すると、予想以上に集中出来ることが判明。やっぱり、ドラクエの音楽は最高だな。


◇「人能く道を弘む。道、人を弘むるに非ず」
(われわれ一人ひとりが努力することによって、社会は良くなっていく。道徳や規則が自動的に人や社会を良くしてくれる訳じゃない)


 筆者は先日、渋沢栄一の『論語と算盤』超訳版を読了したが、その中で初めて知ったのが『徳育』という言葉。道徳教育という意味もあるが、真意は『心を育てる』であり、日本経済が衰退した理由は、『徳育』をおろそかにした結果だと思う。


◇「徳は孤ならず。必ず鄰あり」
 (己の力を信じろ。正しく生きていれば、孤立することはない。必ず共感してくれる人が現れるから)


◇「君子は言に訥にして、行に敏ならんと欲す」
 (良いリーダーは能弁であるよりも、行動で示す)


◇「君子は上達す。小人は下達す」
 (良いリーダーは大局を見るが、ろくでもないリーダーは重箱の隅をつつくばかりである)


◇「君子は諸れを己に求む。小人は諸れを人に求む」
 (良いリーダーは失敗の責任を取るが、小人物は部下のせいにする)


 他にもいろいろと紹介したいけど、解説が長くなるのが残念。要約版があるといいんだけどねぇ。