○書籍「もしもノンフィクション作家がお化けに出会ったら」/工藤美代子・著 | 悪の司令官の耳目思記(じもくしき)

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 ノンフィクション作家である著者が、幼い頃から今日までに体験した怪異や、意図せずに体験者が相手が話し出した怪異話を、ノンフィクションの基本ルールとして過剰な演出をせずに紹介している書籍で、初版とNDCは2011年5月20日/147です。

 今回、興味深かったのは、大学で日本文学を教えていた当時の夫に連れられ、既に故人となっていた川端康成邸を訪れ、夫人から聴いた川端康成と三島由紀夫にまつわる話。

 三島由紀夫が市ケ谷の自衛隊駐屯地で割腹して自ら命を絶ったのは知っていたが、まさか同行していた青年に介錯までさせていたとは……。

 さらに、その遺体を確認したのが川端康成だったとは知りませんでした。

 その三島由紀夫の霊が、凄惨な姿のままで川端康成邸に現れ、その姿が視えてしまう夫人が知り合いの高僧に、彼が成仏出来るようにお願いし、読経して貰ったのだが、その霊には触ってはいけないモノが憑いており、高僧が出来たのは介錯された首をおすえしたことだけだという。

 憑きモノって、肉体ではなく霊体に憑くんだねぇ。

 それにしても、ちょうど昨夜だったか、TVで若い頃の川端康成の顔写真を拝見したけど、ダルビッシュ有にそっくりだったのは驚きでした。