ボクは 森 を歩いていた・・・

 

植物以外の生命の気配はまったく感じない

 

 

   うっすらと、木々の木漏れ日が美しい ゆっくりと流れる時間・・・

 

 

何者かが、何回も通った事で出来たであろう道を

 

                 

 

                 ボクは 今 辿っている 

 

 

 

 

時折、顔を撫でる ひんやりとした乾いた風が心地良い・・・

 

 

 

私は 何者かが残した道をゆっくりと歩いている。

 

 

 

   ボクの名前を呼ばれたような気がして立ち止まり

 

           ゆっくりとその方向に目を向けた・・・

 

 

 

草むらの中で何かが光っている・・・

 

 1歩 2歩 ・・・ その光に吸い寄せられるように近付いた

 

 

 

そっと しゃがみこみ ゆっくりと拾い上げた・・・

 

 

    何かの カケラ だ

 

 

すると 突然 その カケラ は ボクの 心 に 話しかけて来た

 

 

 

「キオクノ カケラ ワスレナイ」 

 

       「キオクノ カケラ ナクサナイ」

 

 

 

何か 重大な事を思い出しそうになり 怖くなった

 

     なんだろう なんだろう ・・・・

 

 

 

また その カケラ が 話し始めた・・・

 

   「キオクノカケラ アナタノイチブ」

 

 

 

 

ボクは その カケラ を 口に入れ 飲み込んだ

 

 

 

     そして 本当の自分が何者なのか その一部を知った