ブルーリボン賞授賞式(その 3)… | 横島 夢乃介の観測日誌!!

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選定までの流れについては、選定候補車両の選定という項目でみてみた…。


はじめに、投票実施年の前年末に鉄道友の会正会員から選考委員が10名選出される。選考委員は、鉄道に精通し、かつ、公正な判断を持つと認められる正会員から選ばれる。 年明け後、選考委員により選考委員会が組織され、委員会によって候補車両(ノミネート車両)が選定される。


候補車両は、日本国内で使用する鉄道・軌道車両のうち、前年1月1日から12月31日迄の間に日本国内で営業運転に就いた新形式車両またはそれとみなせる車両で、候補車両決定の時点で現に営業をしていることを概ねの要件とする。事業用車については、営業運転に使用されないため、対象外である。


新形式車両とみなせる車両とは、従来からある形式であっても設計変更を行い新規に製造された車両または改造車両のことを指し、候補車両とするか否かは選考委員会の判断による。このため、第29回ブルーリボン賞受賞車である伊豆急行2100系は、第34回ブルーリボン賞においてR-4編成「リゾート21EX」が、第37回ブルーリボン賞においてR-5編成「アルファ・リゾート21」が「従来からある形式で設計変更を行った新造車両」として候補車両となり、第16回ブルーリボン賞受賞車である国鉄183系は第31回ブルーリボン賞において183系電車「あずさアコモ改造車」が「改造車両」として候補車両となっている。新車でも設計変更が少ない車両(相鉄11000系、JR東日本EF510形500番台等)、特別車両(E655-1)等、ノミネートされないものがある。


候補車両は、製造年ではなく営業運転に就いた年を基準とするため、1994年製造の九州旅客鉄道883系は、1995年に営業運転を開始したため、1996年の第39回ブルーリボン賞で受賞している。


製造地については規定がないため、日本国外で製造された車両であっても日本国内で営業運転に就く場合は選定候補車両となり得る。


また、候補車両の数については制限がないため、1989年の第32回ブルーリボン賞のように候補車両が62車種にものぼる回がある一方、2010年の第53回ブルーリボン賞のように候補車両が9車種のみとなる回もある。また、同一会社からの候補車両に関する制限もないため、1987年の第30回ブルーリボン賞のように候補車両42車種のうち過半数の22車種が日本国有鉄道の車両ということもある。


投票と選定として、選定委員会によって決まった選定候補車両は、会報「RAIL FAN」によって会員に告知が行われ、会員は5月の定められた期間内に投票を行う。なお、投票用紙には「該当車なし」の項目もあり、選定候補車両に妥当なものがないと考える会員は「該当車なし」の投票を行う。1959年から1980年までは1形式のみの投票であったが、1981年以降は2票ずつとなった。


投票の結果、原則、最多得票の車両が投票年の選定車両となるが、1位の得票率が極めて低い場合、得票上位の候補車両の得票数が極めて接近している場合は最多得票以外の車両が選定されることもある。そのため、1991年の第34回ブルーリボン賞の選定では、有効投票総数6568票のうち、最多得票は東日本旅客鉄道251系の1005票であったが、東武鉄道100系が998票という1位に極めて接近していたため2位の東武100系が選定された。また、全体の投票状況や「該当車なし」の票数によっては選定を見送り、1971年の第14回のように「該当車なし」として当該年のブルーリボン賞選定を行わないこともある。


なお、ブルーリボン賞に選定されなかった選定候補車両のなかで、選考委員会が新技術やデザインなどで選定に値すると認めた車両は、ブルーリボン賞の投票での得票数とは無関係に、ローレル賞に選定される。