『ゴジラ−1.0』 抗い甲斐あり! | 悪食のシネ満漢全席

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ろくに情報知らぬまま、当たり屋みたいに突撃して、 しょーもない感想を言い合って、備忘録代わりに残します。 かなりの無責任、言いたい放題、無礼千万をお許し下さい。

 

悪食 85点
今年 117本目

監督、脚本 山崎貴
出演    神木隆之介
      浜辺美波
      山田裕貴
      青木崇高
      吉岡秀隆
      安藤サクラ
      佐々木蔵之介


「ゴジラ」生誕70周年記念作品。ゴジラ映画30作品目。
平和島サンシャインシネマへ。

鑑賞結果、山﨑監督、好きじゃないんですけど。役者達も絶賛というほどでもないんですけど。ゴジラ映画の中では最も好きかも。

ここからネタバレ満載でいきますからご注意を⁉️



特攻隊員の敷島浩一(神木隆之介)は、零戦の不調を訴え、整備基地のある大戸島に帰還した。
しかし零戦に不調な箇所はなかった。
整備士の橘(青木崇高)はなんとなく敷島の気持ちが分かっていた。
その夜、島に突然恐竜のような生物が現れ、襲いかかってきた。
島に古代から伝わる呉爾羅(ゴジラ)といわれる生物だった。
敷島は零戦の20mm機関砲で呉爾羅を撃つように橘に指示されたが、恐怖で動けなくなって撃つことが出来なかった。
呉爾羅は敷島と橘以外の隊員を全員殺した。
橘は敷島を責めた。

終戦になり、敷島(神木隆之介)は復員した。
しかし敷島の両親は空襲で亡くなってしまったと隣の太田のおばさん(安藤サクラ)に教えられた。


ある日、荒れた町を歩いていると出会い頭に現れた女に赤ん坊を任された。彼女は追われているらしく、「お願い」と一言言っただけで街に消えた。
しばらくその場で彼女の戻りを待った敷島だったが、彼女が戻らないので仕方無しに赤ん坊を連れて帰ろうとすると、彼女は現れた。そしてそのまま家に居着いてしまった。彼女は大石典子(浜辺美波)と名乗った。
典子もまた家族を空襲で失っていた。赤ん坊は空襲で亡くなった女性から託されたのだ。
2人は夫婦のように暮らし、赤ん坊は自分達の子供のように育てた。


浩一は2人を養う為に機雷の掃海艇で働くことにした。船長は秋津(佐々木蔵之介)、船員の水島(山田裕貴)そして軍の兵器開発の元技術士官、野田(吉岡秀隆)だった。

アメリカの船が未確認生物に襲われる事件が起きた。調べたところその生物は日本に向かっていた。どうやらゴジラだと推測された。

アメリカは日本に対して協力を拒んだ。理由は戦後のソ連を刺激したくないからだ。
日本だけでゴジラを迎え撃たなければならなくなった。
先ずはゴジラの進行を妨害する為に近くにいた秋津の船が向かうことに。


そこに大戸島のゴジラとは比べ物にならないほど巨大化し凶暴化したゴジラがいた。船の攻撃では全く歯が立たず、掃海で手に入れた機雷を使うがそれも効果なく、最後の機雷をゴジラの口に入れて爆発させたが、ゴジラは驚異的な再生能力で復活した。そこに重巡洋艦の高雄が到着し、ゴジラとの戦いになった。ゴジラは砲撃も構わず戦艦を沈めて日本へと向かっていった。



ゴジラは品川に上陸し、銀座に向かった。
銀座で働く典子(浜辺美波)を助ける為に敷島(神木隆之介)は、銀座に向かう。


やっとのことで2人が合流した時に、ゴジラは口から熱線を吐いた。典子はその爆風を前に敷島をビルの陰に押し込んだ。典子は爆風に吹き飛ばされた。


敷島はゴジラに復讐を誓うのだった。



ゴジラ討伐作戦を立案したのは野田(吉岡秀隆)だった。野田のアイデアはフロンガスでゴジラを包み深海まで沈めてその水圧でゴジラを殺すというものだった。しかしそれでも死なない場合に備えて今度は巨大な浮袋で
急激に浮上させてトドメを刺すという作戦だった。
それにはゴジラを深海に繋がる海上におびき寄せる必要があった。そこに一つの情報が入る。新しい戦闘機を開発中であったが、終戦のゴタゴタで放置されたままの一機があるということだった。
敷島(神木隆之介)は橘(青木崇高)を探し出して、その機体の整備をしてもらう。


敷島はゴジラをおびき寄せる役目は自分の使命だと感じていた。
大戸島で恐怖の為に動かなかった自分。そしてその為に死んでいった仲間達。
戦後、復興もままならない日本に現れたゴジラ。0の日本にマイナスを与えるゴジラ。それでも人は抗わなければならない。それが生き残った人の使命だから。
そして典子(浜辺美波)の敵討ちなのだ。



こうしてゴジラ掃討作戦は開始された。
ゴジラは関東に上陸。深海に沈める作戦は失敗かに思えたが、敷島(神木隆之介)がゴジラを挑発し、海上へとおびき寄せた。そしてゴジラの口の中に戦闘機ごと飛び込んで自爆したのだ。
ゴジラは口を吹き飛ばされて深海へと沈んでいった。
敷島は生きて帰ることを選び、橘(青木崇高)が用意してくれた脱出装置で生還した。
港で太田のおばさん(安藤サクラ)から嬉しい知らせを聞いた。死んだとばかり思っていた典子(浜辺美波)が生きていたのだ。病院からの知らせでそれが分かったのだ。
敷島は典子に会いに行った。生きて帰ってきたことをお互いに喜んで。

深海に沈んだゴジラは死んではいなかった。驚異的な復元力で細胞は再生し続けていた。
いつの日か、復活する日に備えて。

とこんな映画なんですが、悪食は驚きを隠せません。
面白いんです⁉️
山崎監督はCGに走るばかりでストーリーがつまらんなぁと思っていましたが今回はいい意味で期待を裏切られました。
もっと言うと、ゴジラ映画史上、最高の出来ではないかと⁉️

これは驚くしかありません。
最初は浜辺美波の美人さんぶりでも見に行くかくらいの気持ちで行ったのですが、映画に見事に引き込まれました。
特に「生きて抗え」というセリフが戦後日本の復興にこれほど似合う言葉はなく、そしてその言葉通りに抗った日本は世界でも類を見ないほどの急激な復興、いや進化を見せた。再生を見せた。
それこそ死にかけたゴジラの様に。驚くべき再生能力を見せた。
「ゴジラ-1.0」というタイトルが見事というしかない。

こんな映画を観せられたら、山崎監督は嫌いなどとは言えなくなりました。

悪食が恐れ入ったのは安藤サクラ。隣のおばちゃんという脇役なのにあの存在感。すごいの通り越して怖いです。「DESTINY鎌倉ものがたり」ではホントにやる気のない演技を見せられましたから。
映画を選ぶんだぁと思っていましたが、今回は力入ってましたねぇ。良かったです。

この映画は劇場で観なければならない映画です。
是非、劇場で‼️ゴジラに抗ってください‼️