『グリーンランド』 王道なディザスタームービー! | 悪食のシネ満漢全席

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ろくに情報知らぬまま、当たり屋みたいに突撃して、 しょーもない感想を言い合って、備忘録代わりに残します。 かなりの無責任、言いたい放題、無礼千万をお許し下さい。

 

悪食 70点
今年 12本目

監督 リック・ローマン・ウォー
制作 ジェラルド・バトラー
脚本 クリス・スパーリング
主演 ジェラルド・バトラー
   モリーナ・バッカリン

   
突如現れた彗星による世界崩壊までの48時間を、普通の一家の目線で描いたディザスタームービー。
川崎シネチッタへ。

鑑賞結果、王道な作りで人類の未来に光を与えるものというのが、悪食には甘いチョコレートを食べさせられたような。

ここからネタバレ満載でいきますからご注意を⁉️



突如現れた彗星は地球に接近するもの大きな被害は被らないとニュースは伝えていた。
人々は壮大な天体ショーを楽しむくらい。

建築家のジョン(ジェラルド・バトラー)、どうやら浮気が原因で別居中のようですが、ご近所付き合いは大切にしているようでパーティーの真最中。
そこへジョンのスマホに政府からの緊急メールが。
「あなたは選ばれました。指定した時間までに基地の飛行場まで来るようにと。避難用の飛行機の搭乗が許可されました。遅れた場合には搭乗は出来ないと」
意味不明なメール。
しかしその時、数多くの隕石が地表に降り注ぐ。


驚くご近所さん。
そこにテレビにいきなりジョン宛の緊急メールが流れる。
皆は慌てて家に帰るのである。自分にも緊急メールが来ているのではないかと期待して。
しかし選ばれたのはジョンとジョンの家族だけだった。
ジョン達は慌てて用意をして基地に向かうのであるが道は大渋滞。


何とか基地に到着するも、息子のネイサンが車に持病の薬を忘れたという。
ジョンはアリソン(モリーナ・バッカリン)とネイサンに先に飛行機に乗るように言うと、車に薬を取りに戻るのです。


しかしジョンを心配したアリソンが子供の薬を取りに行ったと言うと、病気がある人は乗せられないと登場を拒否されてしまうのである。
そんなことは知らずに後から搭乗するジョンだったが、家族が飛行機に乗ってないことを知ると、自分も降りてしまうのである。
アリソンは実家に戻ると書き残してネイサンと一緒にヒッチハイクをする。


運良く止まってくれた夫婦に事情を話すとアリソンは搭乗リストバンドを奪われ置き去りにされ、ネイサンは拐われてしまった。


夫婦は偽の家族と称して避難機に乗ろうと企んだのである。
しかし基地に到着して避難機に乗ろうとしたところで、ネイサンによって誘拐されていることを暴露され夫婦は逮捕されてしまう。
後から基地に着いたアリソンは必死にネイサンを探し、無事に見つけ出すのである。

一方、ジョン(ジェラルド・パトラー)は、乗合トラックに便乗させてもらうも、ジョンが選ばれた避難民だと知って他の乗客から襲われるのである。
その結果、トラックは事故を起こし、横転する。
襲いくる暴漢にジョンは、抵抗して暴漢を逆に殺してしまうのである。

何とかアリソン(モリーナ・バッカリン)の実家に辿り着くジョン。
そこには妻と息子の姿はなかったが、遅れて彼等も到着し、ひとときの安堵を味わう。



ジョン(ジェラルド・バトラー)は、乗合トラックで聞いた民間機がグリーンランドの避難所に飛ぶと言う噂を最後の望みとして飛行場へ行こうと提案する。
アリソン(モリーナ・バッカリン)の父親は1人残ることを決断する。
ジョン家族は飛行場へ急ぐが飛行機はまさに飛び立とうとする寸前。
ジョンは飛行機の前に車を停め、離陸を阻むのである。
そして定員オーバーだと言うのをなら退けないと脅して乗り込むのである。



子供を拐う人の良さそうな夫婦。避難民照明のリストバンドを殺してでも奪おうとする人達。
そんな極限状態の中での人の悪意をまざまざと見てきたジョン一家。
しかし最後にはやはり助かりたい為、脅してでも飛行機に乗り込む姿は、前述の人の悪意をむき出しにしてきた人と何が違うのだろうか?
追い詰められた人の悪意は人間の根本なのかもしれない。
人は悪なのだ。


グリーランドの飛行場に降り立つ間際に隕石によって損傷した飛行機は不時着する。
生き残った人達がシェルターに駆け込む。


シェルターが閉鎖されると同時に巨大隕石が地球に衝突した。



半年後、シェルターから出て来る人達。
生き残ったのだ。
隕石の衝突による噴煙で地球は闇に閉ざされ、太陽に光は地表に届かず、気温も極地並みに下がった。
全ての生命が絶滅するような世界になっていたはずだった。
生き残った人達が見た世界は光に満ち溢れ、小鳥が舞っていた。
そして、生き残ったのはグリーンランドだけではなく、様々な国々に生き残りがいた。
人類は復活することが出来るのだ。
あたかも長い夜が明け、光溢れる朝のように。
エンド。

今時、王道でしょ。
破滅する運命の人類が僅かな希望を持って生き残るなんていう設定が。
甘ったるいチョコレートみたいでしょ。


悪食ならグリーランド到着に安堵した飛行機が無惨にも隕石の直撃を受けて、海の藻屑になるとか、シェルターには逃げ込めたが隕石落下と共に暗転してそのままエンドタイトルになるとか。
とてもハッピーエンドには終わらせたくない結末にしたい。
人間の悪意は神の意思によって浄化されるなんていきなり宗教めいたことの終わりを予感させた方がまだマシだったかも。
只、これは悪食だから思うことで、一般的ではないのかも。
王道は一筋の光。もしくは天からの一本の蜘蛛の糸が必要なのかも。
人間の本性は曝け出しても生き残る。
そうやって生き残った人達が幸せな未来を作れるかどうかは、甚だ疑問ではありますが。


たまには人類が全滅する衝撃的なディザスタームービーを待ち望んでいる悪食です。