がん患者さんからのお悩みで一番多いのは、本当にこれ、ココロの問題だ。

前出のヒロササさんも加わってくれた。彼女は精神腫瘍科の先生に救われていた。

 

札幌の斗南病院 精神科医長 上村先生との配信。

 

https://youtu.be/D-j4RrGSgkw

 

やはり、完全に行動を変えるにはやはり専門家のチカラが必要。悩みこまずにまずは専門医などに相談されてみることをおすすめしたいのだ。

なかなか誰に相談すればわからないときは病院のソーシャルワーカーさんやがん治療の認定ナビゲーターさんなどに頼ってみてもいい。とにかく抱えないことだ。

 

上村先生『この10年間だいぶ変わってきたとはいえども、抗がん剤が使えなくなってから半年くらいになってから始まるのが緩和ケアだよねっていう風に思ってる人がまだまだたくさんいます。これはターミナルケアということで緩和ケアというのとは全く違う言葉なんですね。

 

今は診断の時から緩和ケアってのは始まります。やはり、診断時にすごい衝撃を受けますから、がんと言われると。そこのサポートをするのが緩和ケア、これはイコール心のケアと思っています。その後は抗がん剤の副作用とかがあるので、体の治療がメインになりますが次第に緩和ケアが果たす役割が大きくなりまして、グリーフケアという風に書いています。

がん患者さんの本人が亡くなった後にご遺族を支えるグリーフケアもあります。これも大事な緩和ケアの一部だという風に思っています。』

(斗南病院では、ご遺族のための外来もある。)

 

 

  セルフモニタリングが大事

 

 

上村先生『セルフモニタリングというのは自分の症状を自分で把握すること。日記につけるとか自分の症状の観察記録をつけるなどした人たちとそれを全くしなかった人達で両方、同じ治療を受けていたら自分の症状をきちんと記録していた人たちの方が5ヶ月長く生きていたよという研究結果があります。

 

自分の症状をつけるって事だけが5ヶ月の長生きにつながったよって言う、衝撃的な研究でした。

 

自分の今置かれた状況、例えば自分の体力とか自分の生活の質、これをよく知っている人が長生きするということが言えると思うのです。もうどうにもこうにも動けないのに無理に何かをするというよりはこういうタイミングでこういう治療を受けるのがベストだよ、と必ずがんを治療する先生は適切なアドバイスしてくれますね。

 

主治医ときちっと相談して、適切に緩和ケアの先生も相談できるって言うことがすごく長生きにも繋がったんだよっていうようなことが言えているかと思います。』

 

自分で自分を知って、俯瞰で見て、治療などを冷静に専門家の意見を聞いて決める心の余裕。なかなかすぐには難しいかもしれませんが、大切なことだ。