”がんと働く応援団”の副理事・野北さん(50歳)のお話。

 

野北さんは2018年の8月に人間ドックで発覚して、47歳で乳がんと診断。外資系の企業にお勤めで忙しく、前の年の人間ドックは受診せず。進行がんと診断された後は、手術、放射線治療・抗がん剤治療などを受けた。

 

その後、ある会合で現在、代表理事を務める卵巣がんサバイバーの吉田ゆりさんと出会い、2人で”がんと働く応援団”を立ち上げたのだ。「がんに負けない組織・人を増やす」というビジョンをもち、活動。今は患者さんでカウンセラー・キャリアコンサルタントなどの資格を持つ人も含む、15人ほどの仲間がいる。

 

野北さん『治療が終わって一段落した時に仕事を辞めてしまったんですね。今まで通り、仕事一筋で生きていく生き方じゃなくて生き方を探したいなっていうのがあって。

振り返ると治療だけじゃなくて、がんに関する情報を集めるのが大変だったですし、自分は10年以上前の古い間違った生存率を調べてしまっていた。告知された瞬間に、知りたい情報がまとまっていないと実感したのです。』

 

正しい知識をもつ機会がなかった為に、がんになった瞬間にあわてることになった経験が今の活動の原点だ。

 

会社から大きな仕事を任されているタイミングだった野北さん。

”あと1年早く見つけていたら、軽く済んだんだろうなっていうのは凄く思った”とその後悔も振り返る。

 

手術をして抗がん剤治療などの治療を受けても仕事のパフォーマンスを下げないというのは想像以上に大変だ。

誰も言ってくることはないかもしれないけどそのイメージから”戦力外通告”になりそう、と不安になる人も多い局面。

 

”がんと働く”がライフワークになったのも、ご自身の経験からなのだ。

 

野北さん:『私も抗がん剤やりながら仕事をすることによって、全然思ったように仕事ができなかったんですよね。

その後放射線治療なども続き、気持ちが落ちた上に無理に頑張り続けた疲れがのしかかってきたことも仕事を辞めたきっかけです。』

 

がん=死、もう仕事はできない、終わりだ、など世の中には様々な無意識の偏見があると思う。他者にとっても自分自身にとっても、です。”びっくり退職”とも言われていますが、無理だと思って、あらかじめ辞めてしまう、あるいは相談もできずに諦めて辞めてしまう方が後をたたない。

 

彼女の団体が作ったのは【がん防災マニュアル】

https://www.gh-ouendan.com/ganbousai

 

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