BRCA遺伝子検査で陽性とされた女性

 

ヒロササさん。SNSでつながり、札幌出身だが今は関東に暮らす。2019年7月告知を受けた。近所の助産所で乳房のマッサージを受けたときにしこりが残る、と違和感を感じたが、最初の受診、細胞診では良性との判断だった。当時は授乳中だった。

 でも3か月後、しこりの大きさや形が変わってきていたので再び受診。今度は組織診をして乳がんと診断された。

 

『クリニックのお医者さんに”あなたはご自身で自分の命を守られましたね”っていう風にいわれた時に私はカチンときちゃった。なんであなたが見つけるべきものを・・・私が自分もう一度行かないと見つけられなかったんじゃないと。

半年後と言われて、正直に半年たっていたらもっと状況変わってたと思う。』と別の病院に転院を決意する。

 

新しい病院に行った時、トリプルネガティブ乳癌でリンパ節にすでに転移していると説明された。頭は殴られたような気持ちになったと振り返る。

 

腫瘍内科の先生と打ち合わせをし、手術の前に抗がん剤(AC 療法)、ドセタキセルが4回を経て手術。完全奏功までは行かなかったが、腫瘍は縮小。抗がん剤2回終えるたびにエコーでちゃんと鎖骨など含めて、細かく見てくれたことがありがたかったという。

 

しかし、リンパ節転移もありその悔しさを引きずり、もっと見つかけられたんじゃないかと自分を責め続けていた。抗がん剤、手術を経て、経口抗がん剤と放射線治療と続いた。告知から1年4か月の2020年の11月。この年の4月から保険適用になった遺伝子検査を受けることにした、彼女のがんの家族歴はおばがひとり卵巣癌だったことで勧められなかったが結果はBRCA2に変異がある、HBOC(遺伝性乳がん卵巣がん症候群)だった 。