胸の喪失感はどうやってのり超える?

 

 

いまだに慣れないのは、胸の痛みと傷のこすれと胸がない、という現実です。

 

胸の喪失感がないように再建手術を受ける決断をしたのに、手術前日にまさかのインプラント(人工乳房)回収という顛末。いまだ再建手術を受ける方へは選択肢が広がっていますので問題ないかと思うのですが私自身ももう一回この胸を傷つけますか??というのに答えが出ず、日々を過ごしています。

 

実は全摘手術をした方で、再建にたどりつく方が少ないのが現実。地方であればあるほどその機会はなく、できるだけ温存に、、、のような流れもある気がします。

 

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 思い出してみると手術前日が絶望で、手術日が記憶なし、翌日、ご飯を食べたときに生き返ったと思ってからは感情は上りカーブです。それはすべていち早く傷を見て、、といい、ショックだけど大丈夫となぐさめてくれた看護婦さんと入院で出会った患者さんのおかげだと思います。

 

 傷から出ているドレーン(廃液管)がとれると、看護師さんから下着や退院後の説明を受けます。その病院によってセオリーは違うそうですが、いろいろパンフレットとかブラジャーの現物を見せてもらいました。結構します。

 

これまで持っていたワイヤーつきのものはすべて捨てるしかないほど傷に当たる。(ホントに家に帰って速攻捨てました。)人によって傷の位置も違いますので一概には言えないのですが、ワイヤーの先っぽがとにかく痛い。乳腺がない、というのはこんなに守られないものなのかと実感します。

 

 そこで、患者さんとよなよな会話です。ブラ何を使うか問題!googleさんに頼ってあれやこれやとリサーチ開始。乳がん 下着で検索すると結構出てきます。いろんな方がいろいろしていただいているんだな、とは実感しましたが、その工夫はそれぞれ。まさに普通の下着もそうなのでしょうが、どれが自分に合っているかによるところなのでしょう。

 

もともと敏感肌ということもあり、縫い目が嫌い、です。縫い目がないので非常にこすれずらい。最初は胸帯という保護の下着を使うのですが、ずっとはしてられないし、、、両胸ないのでずり上がってくるわけです。なので、結果、愛用しているのは、G社のタンクトップ。パッドが出し入れできるので非常に便利。冬物も夏物もあります。

 

さらにU社のナチュラル。

 

 できるだけお安くなるタイミングで購入。

 

ただでさえ医療費やさらに着るもの(胸が大きく開いたものは絶対に着れない、涙)も買うことになるので出費の連続。憂鬱な初めの数か月だったことを思い出します。退院してからもお気に入りの銘柄のタンクトップが安くなってる!などの情報が患者さんから入り、大量購入したこともいい思い出だったかも。パッドもいろいろ、、まだ多種多様にお試ししています。

 

 傷も3か月くらいでもうテープはらなくていいよ、と病院からは言われますが、直に当たるとまだ痛みが出ます。手術痕がきれいになるテープも売っていて、通販で買って1年くらいはやってました。(張替し過ぎに注意)

 

 そもそも再建するつもりで縫われているので正直いうときれいな傷ではない、です。

 

先日、BS朝日さんでドキュメンタリーを放送していただいて、、感想が届いたのですが、乳がん患者さんではない方から『板だよいたといっていたが、そもそも板のような胸の方に失礼だ、』と。

 

 正直いって、この配慮は難しいなあと思う今日このごろ、です。